指名漏れから2度目ドラフトを待つ異色の155キロ大谷世代右腕
12球団どこでもOK!
「まだ全然実感湧かないんですけど…社会人になってから一度もケガしてないし、今回はやることをやってきたんでね。上位指名候補? まぁ(上位に)入れればいいですけど、他人が評価することなんで…けど、そう言って頂けるのはありがたいです」 生田目の下には、既に全球団から調査書が届いている。武田投手兼任コーチがいる関係か、日本ハムがほぼ毎回クロスチェックで視察に訪れ、熱心な様子。また日通OBスカウトが在籍するオリックスは、社会人を積極的に獲得する傾向があり、先発投手不足のチーム事情を考慮するとリストに入っているのかもしれない。 また一部では、「3位以上指名が条件」と噂されていた「上位縛り発言」については、「そんなこと一言も言ってないし、何位でもOKです!」と、キッパリ否定した。 プロでは、「任せてもらえれば先発で投げたいですけど、試合で投げられるのなら中継ぎでもどこでも。則本投手(楽天)みたいに、狙って三振を取りたい」という。ちなみに、プロで目指す投手像は「『(野球は)もういいやっ!』って思えるくらい、息の長い投手になりたい」そうだ。 ドラフト解禁された「大谷世代」である。彼自身、水戸工時代、最速145キロの投手兼長打力のある遊撃手という二刀流だったが、大谷についてどう思うか尋ねると、「全然レベルも次元も違うので…」と謙虚に笑った。 (文責・徳吉刑事/スポーツライター) ■生田目翼(なばため・つばさ)1995年2月19日、茨城出身。兄の影響で常陸大宮リトルで小4から野球をはじめ水戸工高では投手兼遊撃手。甲子園出場経験はなく流通経済大に進んでから投手に本格転向。3年春の大学選手権で準優勝した。故障がありドラフト指名から漏れ日本通運に進み2年プレー。身長176センチ、84キロの右投げ右打ちで、大学時代に出した最速は155キロ。