シンガポールが万博パビリオン一番乗り完成 建設状況をリポート 一方で課題も…万博で働く人が足りない
来年4月に開幕する大阪・関西万博。 建設工事の遅れが懸念される中、シンガポールは「建物の外観がいちはやく完成」と発表。 今、万博会場はどうなっているのか、空からの徹底取材で見えてきた課題とは。
■パリで行われたBIE総会で吉村知事が世界中からの来場を呼びかけ
日本時間の26日午後、フランスで続々と人が集まるこの場所は…。 【記者リポート】「吉村知事がパリ郊外のBIE総会の会場に到着しました。これから世界に向けて万博の進捗をアピールします」 大阪府の吉村知事と、大阪市の横山市長が訪れたのは、パリに本部を置くBIE=博覧会国際事務局の総会。 【吉村洋文大阪府知事】「(万博を)160カ国もの国々の最新技術を結集させ、未来を切り開いていく。まさに未来社会の羅針盤にしなければなりません」 世界中からの来場を呼びかけた吉村知事ですが、気になるのは万博会場に建設される各国のパビリオン。 開幕までに建物の完成が間に合うのか、当初から工事の進捗状況について懸念されていましたが…。 シンガポールがいち早く、「シンボルの外観が完成した」と発表しました。
■「小さな赤い点」シンガポールのパビリオンが一番乗りで完成
【記者リポート】「会場でもひときわ目立つ、真っ赤な球体とSG(シンガポール)の文字が見えてきました。こちらがシンガポールパビリオンです」 建物の外側の象徴を、巨大な赤い球体にしたのにはある理由が…。 東南アジアに位置するシンガポールは、淡路島よりやや広い国です。 世界地図では「小さな赤い点」に隠れてしまうため、いつしかそれが国の愛称になりました。 そのシンガポールの存在感を、赤い球体で大きく示そうというのが、このパビリオンです。 【オン・エンチュアン駐日シンガポール大使】「“小さな赤い点”を万博会場で作ったら、誰にも気づいてもらえないので、大きな球体にしたのです。大屋根リングのどの位置からも見えるでしょう」 パビリオンのテーマは「ゆめ・つなぐ・みらい」で、「五感で感じるアートを通じて、“夢”を考えるきっかけにしてほしい」ということです。 【オン・エンチュアン駐日シンガポール大使】「シンガポールの歴史を見ることで、来場者はそれぞれの人生を振り返り、自分自身や家族、国家、世界における夢を考えてもらいたいです」