苦しんだ序盤戦から充実の終盤戦へ…関学出身G大阪MF美藤倫が10試合連続出場でルーキーイヤー締め「成長を日々感じる期間だった」
[12.8 J1第38節 G大阪 3-1 広島 パナスタ] ガンバ大阪MF美藤倫は関西学院大卒1年目の今季、夏場までは出場機会に苦しんだものの、終盤戦はJ1リーグ戦10試合連続で出番を掴み、良い流れのままルーキーイヤーを終えた。 【動画】アウェー中国戦の裏で起きていた珍事…日本代表FWがSNS上の声に反応「わざと」 後半33分からトップ下での出場となった最終節・広島戦後、期待の22歳は「最初はうまくいかなかったけど、そこでめげずに這い上がってこられたのはよかった。ただ、スタメンが確約されているわけではないのでまだまだまだまだ物足りない。この悔しさを忘れずに来季につなげていきたい」と決意を語った。 出場機会がほとんどなかったシーズン序盤は今季からコーチに就任した遠藤保仁氏との自主練習に奮闘。「出られない時はもう何をしていいか正直わからなかったのでまずは自分を信じて、ヤットさんを含めたスタッフ、監督を信じてやり続けるだけだった。それを監督も見てくれたし、ヤットさんも支えてくれた」。その日々が飛躍の終盤戦への礎となった。 初めて長いプレータイムを与えられた9月14日の第30節・浦和戦(●0-1)で持ち味の運び出しやキックで存在感を放つと、続く第31節・京都戦ではプロ入り初先発。そこからはコンスタントに出場機会を与えられ、11月9日の第36節・磐田戦(◯4-3)では後半43分からの出場ながら劇的な決勝ゴールの起点になるなど、着実に実績を重ねていった。 「やっぱり試合に出ていると経験値は大きなものだし、得られる課題が明確になって、それを自主練で修正できるので毎日が楽しくなったし、成長しているなというのを日々感じる期間だった」 「状況に応じてのポジショニング、ボールの運び方は試合に出ていないとわからないところがあった。そういうのがつながって立ち位置も良くなってきて、ジュビロ戦では得点に絡める立ち位置、ドリブルの運び方ができた」 そう手応えを語る美藤は来季を見据えて「まだまだだと思うので勘違いせずにやり続けたい」と謙虚な言葉も口にしたが、180cmの上背と長いストライドを持つスケール感は希少な武器。「自分にしかできない仕事もあると思う。自分の持ち味を全面に出して、シーズン初めから緩めることなく1年間頑張りたい」と意気込んだ。 また関西学院大のルーキーでは今季、鹿島のDF濃野公人が年間9ゴールの大ブレイク。FW倍井謙(名古屋)、MF長尾優斗(水戸)も序盤戦から即戦力の働きを担うなど、充実の世代となった。 美藤は「自分が出ていない時は悔しかったし、追い越したい、追いつきたいというのを目標にやっていた。切磋琢磨してやっていきたいなか、一喜一憂してしまうこともあるのであまり見ないようにしている(笑)」と苦笑いを浮かべつつも、「必ずうまく行かない時もくると思うけど、自分はうまくいかない時期を経験しているのでそこが強い」と断言。次は同期に刺激を与えていく番。「盛り上げていければ良いことだし、全員で高め合っていきたい」と奮闘を誓った。