ゴルフ場の受付で実感? 青木香奈子が「プロなんだなぁ」と思う瞬間とは…
<JLPGA新人戦 加賀電子カップ 初日◇4日◇グレートアイランド倶楽部(千葉県)◇6589ヤード・パー72> 青木香奈子が選ぶ今年の一文字【写真】 97期生“NO.1”をかけた戦いで、6度目のプロテストで悲願を成就させた青木香奈子が1アンダー・13位タイで初日を滑り出した。 青木は宮崎県宮崎市出身。2000年度生まれで、“プラチナ世代”のひとりだ。10歳でゴルフを始め、宮崎日大高卒業後は、昨年まで地元のフェニックスカントリークラブで研修生としてキャディ業務をしながら、プロテスト合格を目指していた。初めて最終プロテストに進出した今年、見事に合格をつかみとった。 さらに、プロテストを目指す25歳以下の選手たちが出場するマイナビ ネクストヒロインツアーに出場して初優勝を挙げると、年間ポイントランキングで1位となり女王戴冠。充実の一年を過ごした。 さらなる飛躍を遂げた背景には、今年から故郷の宮崎を離れ、関東を拠点に移した環境の変化がある。また、パッティングにおいては橋本真和コーチの指導を受けたことが大きかった。「全てをデータ化してもらえるので、感覚でやってきたものが全て数字になって出してくれたので、冷静に分析できるようになった」。さらに、緊張した場面でも安定したストロークができるようになったことが大きい、とも話す。 念願のプロゴルファーとなったことである変化も感じている。プロの証しとして発行される会員証を手にした訳だが、その“効力”に感動。「ゴルフ場の受付で会員証を出すとき、割引になるので、『プロなんだなぁ』と思います」。これがプロとしての実感を得られる瞬間だという。 そして迎えた新人戦。グレートアイランドCは初めてのラウンドとなり、練習日には「グリーンが激しくて、トーナメントコースらしくすごく難しい」と印象を話していたが、初日は前半こそ2つスコアを落としたものの、後半に入ると4連続バーディで盛り返し、4バーディ・3ボギーの「71」でアンダーにまとめてみせた。「前半は全然良くなかった」と持ち球であるフェードではなく逆玉が続いたが、徐々に修正して後半は良い流れを引き寄せた。 今大会はいわゆる“初任給”が貰えることも新鮮だという。かねてポルシェの『マカン』に乗りたいと口にしていたが「その費用に充てるための貯金」と賞金の使い道はすでに決まっている。優勝賞金は270万円。「優勝すれば近づくかも…」と憧れのマカン購入へ、目指すは優勝だけだ。(文・齊藤啓介)