今季のデ・ブライネはジョーカー起用が増える? 気になるフォーデンとのポジション争い
2015年からシティに在籍している
プレミアリーグを4連覇したマンチェスター・シティだが、昨季は特に難しいシーズンだった。イルカイ・ギュンドアンという縁の下の力持ちがチームを離れ、エースのケビン・デ・ブライネは長期離脱。フィル・フォーデンの覚醒がなければ、4連覇は難しかっただろう。 新シーズンはそのデ・ブライネとフォーデンが万全の状態でスタートするのだが、ペップ・グアルディオラ監督はどちらを優先するのだろうか。 シティの基本配置は[4-3-3]で、中盤はアンカーとインサイドハーフが2枚並ぶ逆三角形。インサイドハーフのキャラクターは対戦相手にもよるが、ビッグマッチでは前述した2人のようなチャンスメイカータイプがトップ下となり、マテオ・コバチッチ、ベルナルド・シウバのようなバランスタイプがアンカーのロドリの横でプレイすることが多い。 デ・ブライネとフォーデンの中盤での同時起用は昨季何度かあったが、前への意識が強すぎてうまくいかなかった。そのためフォーデンをサイドに移動させることで同時起用を実現していたが、今季はオスカー・ボブとサヴィーニョがいることで右サイドのウイングが充実しており、フォーデンを右で起用するのは勿体ないのかもしれない。 おそらくインサイドハーフのチャンスメイカー枠を勝ち取るのはフォーデンになると予想できる。デ・ブライネは昨季復帰以降はスタミナの低下が目立ち、ネガティブトランジションでの強度不足が散見されている。推進力のあるドリブルにも陰りが見えており、今季は本格的に世代交代が進むかもしれない。 ただ、これはプレイタイムを制限することである程度は緩和できることだと思うが、問題はそれをベルギー代表MFが了承するかどうかだ。相手が疲弊した終盤にジェレミー・ドクが投入され真価を発揮するように、デ・ブライネのジョーカー起用も同様の効果を発揮しそうだが、グアルディオラ監督はどのように考えているのだろうか。
構成/ザ・ワールド編集部