知人に「娘に”墓守”をさせたくないし、負担をかけたくない」と話していたら「樹木葬」をすすめられました。「樹木葬」とはどんなものですか?
「樹木葬」とは?
樹木葬とは、墓地や民間・公営の霊園などに遺骨を埋葬し、その墓標として樹木を植えて故人を弔う方法です。霊園ごとにさまざまな方法があり、遺骨を埋葬するごとに苗木を植える方法や、シンボルツリーを中心に植える方法などがあります。また、ペットと一緒に入れる霊園などもあるようです。 一般的には比較的安価であることがメリットとなりますが、納骨の希望人数や、個別タイプ・合祀タイプなどタイプ別に料金が決まるため、状況によっては割高となるケースもあるようです。 他にも購入増加の要因としては、開放的な環境で自然に還ることができる点や、継承者を考えなくてよい場合が多いことなどが挙げられます。 ただし、漠然とした印象となるため、墓参りの実感が湧きにくくなる点や、自然環境の変化や天災などにより、埋葬場所が分かりづらくなる場合があることなどについては、購入時に理解しておくべきでしょう。
その他の遺骨供養の方法
樹木葬以外にも、「永代供養」「納骨堂(俗にいうマンションタイプ)」「合祀墓」「散骨」などがあります。 また、散骨ひとつをとっても、「海洋散骨」「山散骨」「宇宙散骨」「バルーン散骨」などさまざまな方法があります。それぞれの方法に、価格面以外にも特徴がありますので、事前に十分な説明を聞いたうえで選択することが望ましいでしょう。
まとめ
人間が死んだらそれぞれ自然に還ることが「自然の摂理」といえるのかもしれません。より手軽でリーズナブルな方法が選択される背景には、「核家族化」や「お墓の購入や維持管理などで子どもに負担をかけたくないという心情」など、さまざまなライフスタイルの変化があると思われます。 夏の時季にとる休暇のことを「お盆休み」という場合が多いですが、もう数年たつと、この言葉自体もまさに死語となってしまうのかもしれません。 出典 株式会社鎌倉新書 【第15回】お墓の消費者全国実態調査(2024年) 執筆者:高橋庸夫 ファイナンシャル・プランナー
ファイナンシャルフィールド編集部