生徒育てた「天草大王」出荷 天草拓心高 肉質柔らか、味しっかり
天草拓心高本渡校舎(天草市)の生徒が、8月から飼育していた天草大王を出荷した。熊本県内の高校が肉用鶏として天草大王を扱うのは初めてだが、肉質は上々の仕上がり。将来的には同高の独自ブランドの立ち上げも目指している。 同高は8月20日、生まれたばかりのひな150羽を導入。12月中旬まで約4カ月かけて、4・5~5・5キロまで育てた。 配合飼料のみと、配合飼料と食品残渣[ざんさ]を混ぜて与える雄と雌の4グループに分け、育ち具合の差などを分析。発育に大差はなかったが、肉質については今後、食べ比べて調べる。 20日は雄の80羽を出荷、生徒らが校内で試食した。生物生産科3年の森下晃太郎さんと澤村蓮さんは「意外と育てやすかった。肉質は柔らかく、味もしっかりしている」とおいしさに驚いていた。 恒松太陽[たかやす]教諭は「天草大王はうまくやれば収益率が高い。将来的には販路を開拓し、オリジナルブランドに育てたい」と話した。
もも肉、胸肉、大手羽など6部位と水炊き用の7種類で、もも肉は500グラム2千円。校内で販売している。年明けには雌の70羽も出荷する。(福井一基)