フィギュアスケート ルールはどう変わるべきか?
ソチ五輪が閉幕したが、女子のフィギュアスケートでのアデリナ・ソトニコワ(ロシア)が獲得した金メダルを巡って、韓国のメディアを中心に、今なお、ノーミスで演技したキム・ヨナ(韓国)が銀メダルとなる採点はおかしいとの世論が起き、波紋を広げている。これらの論争がフィギュアスケートのルール改正に、どのような影響を与えるかはわからないが、五輪シーズンが終わったことで、なんらかのルールの大改正が行われることは間違いない。 元々、フィギュアスケートのルールは、毎年、微調整されているが、2年に一度、大改正が行われている。おそらく今年の6月頃に開かれるISU総会で、来シーズン(2014~2015)前に改正される予定だ。 すでに来季以降の導入の決まっているルール改正点もある。 ひとつは、男女シングル、ペアの音楽が、アイスダンス同様ボーカル入りOKとなる(今まではボーカル禁止で使用すると減点)。またフィギュアスケートのシニアの国際大会に出場できる年齢が、15歳以上で解禁となる。現行ルールでは、五輪と世界選手権については、シーズン前の7月1日の時点で15歳になっていることが条件だったため、2006年のトリノ五輪では、浅田真央やキム・ヨナが出場できなかった。 大きな焦点は、やはり採点方法に関する採点だろう。ソルトレークシティ五輪の後に変更された新採点法は、通知簿のように項目、要素ごとの採点が細かく表示され、減点も何で減点されたのかなど、全てオープンにされ、毎年、細かい改善が加えられ、わかりやすい採点法にはなってはいるが、今なお、採点に対するファンや現場からの不満や問題提起の声は決して小さくない。 元全日本2位で、現在インストラクター兼WEBサイト、アスリートジャーナルで評論活動をされている中庭健介さんは、「今回の五輪では技術点重視、つまりアスリート的要素の強い採点傾向が目立ちました。バランスというものを考えるので、今後は、芸術点がもう少し見直されるような変更になるのではないでしょうか」と予想している。