日本人クライマー本間大晴が、スペインのシウラナにある高難度ルート「ラ・ランブラ」を完登
スポーツクライミング・リード種目の日本代表で、フリークライマーの本間大晴は、先日スペインのシウラナにある「ラ・ランブラ」5.15a(9a+)の完登を果たした。 このルートは1994年にドイツ人クライマーのアレックス・フーバーによって35メートルの5.14cとして開拓されたが、その後ダニ・アンドラダが延長して現在の形となった。 ただし初登を果たしたのはアンドラダではなく、2003年のラモン・ジュリアン・プイグブランケであり、彼の初登以来「ラ・ランブラ」は世界で最も人気のある5.15aのルートの一つとして、クリス・シャーマ、アダム・オンドラ、アレックス・メゴス、マーゴ・ヘイズ、ステファノ・ギソルフィ、ヤコポ・ラルチェル、セバスチャン・ブイン、ソ・チェヒョン、ミカエラ・キルシュなど、世界中の多くのトップクライマーが挑戦してきた。 特に2017年には、マーゴ・ヘイズがこの歴史的なルートを完登し、女性として初めて5.15aを達成したことで大きな注目を集めている。 「ラ・ランブラ」は、本間にとってもこれまでで最も難易度の高いスポートルートのレッドポイント。彼は2023年からこのルートのトライを開始し、今年改めて挑戦して成功を収めた。本間はクライミング競技での活躍でも知られており、2018年からリード競技のスペシャリストとしてワールドカップに参戦。これまでに金メダル1個、銀メダル5個、銅メダル1個を獲得し、世界中の大会で活躍を続けている。
本間大晴のコメント
世界各国にある9a+(難易度を表す表記)の中で最も有名と言ってもいいルートを登ることができました。 昨年の11月に3週間かけて初めてこのルートをトライしたのですが成功できず悔しい思いをしました。 リベンジをすべく今年も足を運び、昨年の失敗を成功に変えられたことがとても嬉しく、戻ってきた甲斐がありましたね。 正直なところ今のクライミングシーンでは、自然の岩場での成果は一般的に評価されにくいのが現状です。というのも今は大会での成果に重きを置かれているからです。 それでも自然の岩場でも成果を残すのが自分にとってはクライマーとして価値あるもの、また強さを証明する一部であると感じているため、大会のみならず自然の岩でも果敢に挑戦をしていきたいおもいがあります。 今回の成果はまだまだ序章に過ぎず、世界にはさらに高難度のルートが数えきれないほどあります。さらに成果をあげるべく来年も世界各地にある高難度ルートに挑戦していきたいです。
FINEPLAY