「この形状がシンプルイズベスト」「誤魔化しが利かない」強度テスト中にその”実力”を確認
H-1グランプリで優勝するなど、アングラーとして高い実績を持ちながら、釣り具メーカーのティムコで社員として働く大津清彰さんが、リアルタイムな情報を発信する「バス釣り真相解明」。今回は相模湖にて、2025年に発売される新ルアーの最終テストの様子をレポート。 【画像】「シンプルイズベスト」ダートパニック60の釣果
相模湖で2025年発売の新ルアーをテスト
さて、今回は相模湖へ行ってきました。目的は各種アイテムのテストになります。今回のメインテーマは 2025年発売となる、ダートパニック60の最終テスト。最終テストと言っても形状の確認等ではなく、樹脂タングステンの型に流したジグヘッドが問題なく完成しているか?といった確認作業です。 樹脂タングステンヘッドの場合、ある段階までは鉛の仮金型でテストすることがほとんどです。というのも、樹脂タングステンは鉛で細かく成型していった方が、理想の形状を探しやすいためです。 形状が完成した段階で初めて樹脂タングステンの型を作ります。日本で出回っている樹脂タングステンのほとんどが鉛の比重にあわせたものなので、重量誤差による動きの差はありません。 ただし樹脂タングステンは鉛とは違い衝撃に弱く、この辺りをしっかり テストしないとあっという間に割れてしまう製品となってしまいます。今回はそういった強度作業の確認になります。 ダートパニック60に関しては、サイズラインナップは5gと7gになります。ボディサイズが大きくなりヘッドが重たくなる分、動きのキレが増します!サイズが大きくなることもあるのですが この左右へのダートのキレを増しているというのが大きな特徴となります。
シンプルな形状で”動き”のキレを追求
今回も形状に関してはシンプルな形状となっています。実はプロトの段階では下方向にトレブルフックがつけられるような形状にしたり、他のアイデアもあったのですが…あえてこの形状にいたしました。 これはワインド関係のルアーを作っているとわかるのですが、シンプルな形状ほど動きが良くなります。ほんのわずかな突起があるだけでその部分が水流抵抗となり、ブレーキ となってしまうのです。 すなわちアクションのキレがなくります。魚を惹きつけるワインド本来の動きが出なくなり、魚への反応が悪くなります。これは魚探を見ていれば明らかです。開発者はついつい色々なものをつけたり、ギミックを取り入れたりしたくなるのですが…ワインドという世界に関しては「シンプルイズベスト」これが私の回答です。 このブラックバスは、あっさりとバイトしてきました。形状は以前から煮詰めているので、問題は無し!7gになるとベイトタックルでも扱うことが可能となり、使用範囲が広がりますね。 ワインドルアーは誤魔化しが効かない世界。やってみればわかるのですが、ワームが大きくても小さくてもダメ、ジグヘッドもワームとのバランスで決めないとダメ。完璧なバランスが出たワインドルアーは信じられないほど左右へのダートが出ます!ダートパニック60も、シンプルな形状ながらバランスの取れたルアーとなっています。