【ソフトバンク】尾形崇斗が1時間交渉も目を輝かせたワケ データ持ち込みでGMと〝議論〟
ソフトバンクの尾形崇斗投手(25)が4日に球団事務所で契約更改に臨み、500万増の1400万円でサインした。 今季はシーズン終盤に一軍に定着し、12試合に登板。2勝0敗、防御率2・31の成績を残し、日本シリーズでもチーム最多となる4試合に登板した。球団側との話し合いは1時間に及ぶ長丁場。「理想的な額まではいかなかった」というコメントからも交渉が難航したのかとみられたが、尾形は「すごくいい契約ができた」と晴れ晴れとした表情で語った。 時間がかかったのは「交渉」ではなく「議論」を交わしたからだ。もともとデータ分析への関心が強く「長くなってしまいましたけど、何が査定の中に入っているかを細かく聞けた」と声をはずませた。 さらには自ら「提案」もしたという。「自分は(回の)途中からいくことが多かったので、火消しで登板した後の攻撃の先頭打者の出塁率とか。流れの指標じゃないですけど、そういうのを話したりしてすごく良い時間になった」と明かした。 その根底には救援投手の査定の難しさがある。 「リリーフの見どころというか、査定のところをいずれ増やしていきたいという思いはある。考慮してほしいとかではなくて、こういうのはどうですかみたいな。金額の話よりもデータのことでいろいろ話しました」(尾形) 三笠GMは受けた提案に対して「抑えた後の出塁率が高いからポイントにしてほしいというのであれば、低い場合はマイナスにしないとフェアじゃない。フェアに評価をするっていうのは結構難しい」と話しつつも「選手の気持ちとして、評価してもらいたい話は意見交換できれば」と前向きだった。 来季は抑えの座を狙い「オスナと競争」を掲げる右腕。モヤモヤも晴れたところで、さらなる飛躍を目指す。 (金額は推定)
松岡直生