これぞAMGをAMGたらしめるモデル「メルセデスAMG GT 63 4MATIC+」に初試乗&ドライビングインプレッション!
新型AMG GTは日常使いできる911
シートシェルに入ると、「GT」の最も重要な革新のひとつである2+2シート構成が見えてくる。より細長くなった新型ボディ(ホイールベースが70mm延長)では、初代「GT」に比べて20cmほど前方に、ほぼクルマの真ん中に座ることになる。身動きが取りやすく、オプションのリヤシートは身長1.50メートルまでの人が座れる。小さなお子さんはそこで過ごせる。 中央の11.9インチ大型スクリーンも新しく印象的だ。少なくとも3日間、慣れれば簡単に使える。ドライバーの前にあるコンビネーションディスプレイは様々な方法でプログラムでき、オプションでヘッドアップディスプレイも用意されている。ステアリングホイールは手にしっくりと馴染み、エンジン、サスペンション、エグゾースト、ESP(AMGダイナミックセレクト)の調整には、他のAMGモデルでおなじみのロータリーノブが装備されている。
おわかりのように、この「GT」は確かに日常使用に適した「911」をモデルにしているが、新型「GT」は「911」のような走りをするのだろうか?これまでドライビングダイナミクスは、非常にキビキビしたフロントアクスルと比較的緩いリヤアクスルとの間の不完全な相互作用にいつも悩まされてきた。完全可変全輪駆動によって、これまでほぼ均衡していた重量配分が失われたとしても、これは改善されるはずだ。 スターターボタンを押し、満面の笑みを浮かべる。AMGのV8が奏でる素晴らしいゴロゴロ音、コールドスタートでも実にクールだ。カントリーロードでも、高速道路でも、「GT」は非常に正確に走り、非常にメカニカルでありながら、同時に非常に繊細なダイナミックセンスを養う。高速道路を250km/hで走れば、これ以上ない自信とくつろぎを見せる。エグゾーストシステムは、リヤエンドの周囲で、先代よりも轟音を少し抑えている。
全輪駆動のおかげで100km/hまで速くなった
ツインターボエンジンはレブウィンドウを激しく鼓動し、ステアリングは繊細な洗練と緊密なフィードバックを両立させる達人だ。日常的なドライビングに最適で、全輪操舵のおかげでどんなコーナーでもリラックスしてコントロールできる。 縦方向のダイナミクスは?全輪駆動のおかげで、0から100km/hまでは以前より速く、200km/hまでは557馬力の「GT C」より2秒速い。そして、100km/hから30.5メートルでポルシェ並みのブレーキ性能を発揮する。