沢村賞は「該当者なし」 堀内恒夫・選考委員長「1人に絞り切れなかった」
プロ野球草創期の名投手だった沢村栄治氏（巨人）を記念し、レギュラーシーズンで最も活躍した先発完投型の投手を表彰する「沢村賞」の選考委員会（堀内恒夫委員長）が28日、東京都内で開かれ、今年は「該当者なし」と決めた。1947年の制定以降、該当者がいなかったのは2019年以来6度目。 【写真】菅野智之に謝罪し、ペシっと頭をたたかれる浅野翔吾 沢村賞の選考基準は、15勝▽150奪三振▽10完投▽防御率2・50▽200投球回▽25試合登板▽勝率6割―の7項目。堀内委員長によると、セ・パ両リーグで唯一15勝を挙げた菅野智之をはじめ、複数の項目をクリアした戸郷翔征（いずれも巨人）東克樹（DeNA）有原航平（ソフトバンク）伊藤大海（日本ハム）らが候補に挙がったという。その上で「基本的には誰か1人をベストピッチャーに選びたい。しかし、最後の1人に絞り切れなかった」と説明した。 また堀内氏は「3、4項目くらい（の該当）だと、（現在の）投手優位の時代ならもう少し成績が上がってほしかった」と投手陣にさらなる奮起を求めた。基準の見直しについては「少しずつ手を加えていく必要があるとは考えているが、大きく変えることはない。ある程度の格式、威厳を持って選考させていただきたい」と持論を述べた。選考委員は堀内氏のほか、平松政次氏、山田久志氏、斎藤雅樹氏、工藤公康氏が務めた。
