ベンツ、2635万円で登場!ゲレンデのEV「G580 with EQ Technology」にある別世界、次世代BEVにおける自動車産業界の中でのベンチマーク
このように同じGクラスであっても、オフロードとオンロードそれぞれでBEVのG580の特異性を感じたのである。 ■次世代BEVの新ベンチマークになりうる メルセデス・ベンツは2024年2月、それまで掲げてきた「市場環境が整えば、2020年代中に新規発表のモデル100%をBEV化する」という事業目標を「市場環境がまだ整っていない」として事実上、撤回している。 2010年後半からグローバルで広がった、環境・社会・ガバナンスを重視するESG投資によって、いわば“BEVシフトバブル”が起こった。しかし、現在は国や地域におけるBEV関連法案の先行きに不透明感が広がったことで、「BEVシフトは踊り場にある」という意識が自動車産業界全体で一般化しているところだ。
11月上旬時点で、日本国内で発売されているメルセデス・ベンツのBEVであるEQモデルは、「EQA」「EQB」「EQE」「EQE SUV」「EQS」、そして「EQS SUV」の6モデル。 そこに新たに加わったG580 with EQ Technologyは、BEVシフトの“踊り場感”を吹き飛ばすような、次世代BEVにおける自動車産業界の中でのベンチマークだいえる。 価格はG450d Launch Editionが2110万円、AMG G63 Launch Editionが3080万円、そしてG580 with EQ Technology Edition 1が2635万円。ディーゼルモデルとAMGモデルのちょうど中間となる価格も、実に戦略的だ。
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桃田 健史 :ジャーナリスト