前阪神のゴメスが韓国球界へ。ロッテと古巣はショック?!
前阪神のマウロ・ゴメス内野手(32)が韓国プロ野球のサムスン・ライオンズと契約合意の最終段階にあることが6日、複数の関係者の話で明らかになった。サムスン・ライオンズでは、昨季、元横浜DeNAのアーロム・バルディリスがプレーしていたが、夏場に右足のアキレス腱を断裂したため、代役の大砲助っ人としてゴメスに白羽の矢が立ったものだ。 ゴメスは、昨季、来日3年目の阪神で、打率.255、22本、79打点の数字を残したが、阪神は当初、オリックスからFAでの糸井嘉男の獲得に伴い、福留孝介の一塁コンバートの構想を固めており、ゴメスとの契約更新の期限が迫っていたため、浮いたゴメスとの契約更新を行わなかった。 ゴメスは、2014年から阪神でプレー、初年度には109打点でタイトルを獲得した。打率は.283→.271→今季は.255と低下、昨季の130三振はリーグワーストだが、22本塁打を記録するなど一発には魅力があり、アルフレド・デスパイネと契約更新ができなかった(ソフトバンクへの移籍濃厚)ロッテが、水面下で獲得調査を行っていた。 だが結局、ゴメスとは契約合意に達することができず、同じくドミニカ出身で、昨季はブルージェイズ、フィリーズでプレーしたジミー・パラデス内、外野手(28)の獲得を発表した。 パラデスは中日も調査していた大砲で、昨季はメジャー83試合に出場、打率.222、5本塁打、19打点の成績を残し、メジャー6年間の通算成績は、332試合に出場、20本、100打点、打率.251である。スイッチヒッターだが三振が多く荒いので、日本野球への適応力についてはゴメスに比べて未知だが、その可能性に期待を寄せた模様だ。 また阪神は、ゴメスのリリース後に福留自身の「ライトで勝負したい」という要望を受け入れる形で、当初の構想が大転換。福留の一塁コンバートが消滅、キャンプイン前に一塁手が不在という緊急事態に陥り、球団内ではゴメスの再契約論が机上に上がっていた。しかし、今回、ゴメスの韓国プロ野球界入りが濃厚となってしまったため、異例とも言える出戻りプランも、ご破算になってしまった。 近年、韓国プロ野球界の外国人選手への契約条件は高騰しており、途中で契約を破棄した場合の違約金も高額のためシーズン途中の日本球界への移籍は難しくなった。ただ昨季ロッテでプレーしたナバーロなど韓国で実績を残した外国人が、さらに好条件で日本球界に移籍するケースは少なくない。ゴメス自身は日本球界でのプレーを希望しているため、今季、韓国で大活躍をして存在感を示せば、今オフに再び日本球界からのラブコールがかかるかもしれない。