スパーズ指揮官が引退したダニー・グリーンへ感謝「優勝するために一生懸命やってくれた」
NBAで15シーズンをプレーしたダニー・グリーンが、10月11日(現地時間10日、日付は以下同)に公開された自身のポッドキャスト番組“Danny Green x Inside the Green Room”で「僕はバスケットボールというゲーム、NBAから正式に(引退して)前へと進むことにした。素晴らしい経験になったよ」と口にし、現役引退を発表した。 【動画】スパーズ時代の2013-14シーズンにグリーンが見せた好プレー集! 2009年のドラフト2巡目全体46位でクリーブランド・キャバリアーズから指名された男は、キャリア1年目の2009-10シーズンに20試合へ出場して平均5.8分2.0得点をマーク。 だが2010年10月20日にキャバリアーズからウェイブ(保有権放棄)された。ドラフト2巡目指名選手がNBAで生き残るのは困難なことではあるのだが、同年11月18日にサンアントニオ・スパーズと契約したことでキャリアが好転。 その後11月24日にウェイブされたものの、翌2011年3月17日に2010-11シーズン終了までの契約を手にしたグリーンは、Gリーグ(オースティン・スパーズ)とNBAを行き来した末に2011-12シーズン途中から先発シューティングガードの座を勝ち取った。 ティム・ダンカン、トニー・パーカー、シックスマンにはマヌ・ジノビリという将来のバスケットボール殿堂入り選手たちが所属するスパーズで、グリーンは3ポイントシュートとディフェンスに長けた“3&D”としての地位を確立し、2013と2014年のNBAファイナル進出に貢献し、2014年には自身初の優勝を経験。 2010-11から2017-18までスパーズに8シーズン在籍し、レギュラーシーズン計520試合へ出場したグリーンは、平均25.8分9.1得点3.5リバウンド1.7アシスト1.0スティール0.9ブロックに3ポイント成功率39.6パーセント(平均1.8本成功)を残してきた。 スパーズの地元メディア『San Antonio Express-News』は、グレッグ・ポポビッチHC(ヘッドコーチ)が引退したグリーンについてこう語っていたと13日に報じている。 「彼は我々のチャンピオンシップ獲得を助けてくれた、親切な男だった。優勝するために一生懸命やってくれた。何度か失敗したことはあったが、諦めることなく、粘り強さを見せていたんだ。失敗を繰り返しながら、そこから素晴らしいキャリアを送った。特別な男さ」 グリーンは2019年にトロント・ラプターズ、翌2020年にはロサンゼルス・レイカーズでも優勝メンバーとなったほか、カンファレンス・ファイナルへ計6度も勝ち進み、通算169試合に出場したプレーオフでNBA歴代9位の3ポイント315本を成功。 8シーズン在籍したスパーズで、グリーンはトップスコアラーあるいは得点源ではなく、あくまで先発の一角を務めるロールプレーヤーではあったものの、レギュラーシーズン計520試合でフランチャイズ史上3位の3ポイント959本を沈めてきたことは、この男が自身の役割を把握し、着実にこなしてきた証と言っていいはずだ。
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