発達障害の人がやりがちな「抜け漏れ」「先送り」「段取りミス」を〈紙1枚〉で解消する「すごい方法」
そのサブタスクは誰がボールを持っている?
ステップ3:サブタスクのステータスに〇をつける 「ステータス」の欄には、「自分」「相手」「予定」「いつか」の4つの項目があります。これらは、そのサブタスクが誰のボールかを示すものです。 自分がやる(ボールを持っている)サブタスクは、「自分」に○をつけます。上司、先輩、ほかの部署の人、取引先など、相手がやるサブタスクは、「相手」に○をつけます。 「予定」は、それが実行される日時が決まっていて、自分も相手も、誰もボールを持っていないサブタスクが該当します。代表例は会議です。会議はみんなでやるものなので、ボールを誰が持っているのか判然としません。ですので、会議の場合は「予定」に○をつけます。 「いつか」は、「時間があったらやりたいなあ」レベルのサブタスクが該当します。やるのは自分です。やらなくても影響はありませんが、やるとより良い結果が得られるので覚えておきたいサブタスクです。そのままだと確実に忘れてしまうので、「紙1枚」に書き留めるようにします。
「着手日」と「締切日」を明確にする
ステップ4:タスク・サブタスクの着手日と締切日を決める サブタスクをすべて洗い出しステータスにも○をつけたら、それぞれの着手日と締切日を設定します。基本的には、タスクの締切日から逆算してサブタスクの着手日や締切日を決めていきます。 「最後のサブタスクが〇日に終わってなければいけないということは、このサブタスクの着手日は△日だな……」「△日にこのサブタスクに着手するには、前のサブタスクが□日に終わってないといけなくて、そのためには……」といった具合です。 タスクの着手日は、最初のサブタスクの着手日と一緒で、タスクの締切日は、最後のサブタスクの締切日と一緒かそれより後になっていることを確認しましょう。 さらに、次のサブタスクだけを視覚的に目立たせると、「集中しづらさ」への対策となります。Excelの場合だと、次のサブタスクだけを色つきにしたり、ほかのセルを非表示にしたり、紙では終わったサブタスクに取消線を引いたりします。これにより、前編でご紹介した5大特性をすべてカバーすることができます。 なお、サブタスクの左端にある「No.」は、それぞれのサブタスクを何番目に行うかを示すためのものです。上から下へ行くほど、タスクの完了に近づいていきます。 ここまでで、「紙1枚」の基本的な使い方はおわかりいただけたでしょうか? この仕事術を通して、あなた本来の長所や可能性が十分に発揮され、「人生そんなに悪くないな」と思っていただけるきっかけとなれば、嬉しいです。
小鳥遊(タスクデザインラボ代表)