なぜ、サイバーエージェントの広告運用は業界トップなのか? 理由を聞いた
コンサルタント集団 顧客と向き合うコンサルタント。優秀なコンサルタントの条件とは?
運用コンサルタントは約300人いる。主要メディアごとに担当者がいて、顧客との折衝、説明、方針策定、検証などを行う。
┌────────── コンサルタントの仕事は、お客様の目標達成に向けて、施策を提案し、実行、分析して、次の戦略を立てていくことです。 仮に、お客様が3,000万円の予算で、1,500件の注文を受注するという目標があったとしましょう。現状のままでは、1,000件までしか到達しない見込みなので、ギャップの500件を獲得するための施策を実施し、目標を達成するのがコンサルタントの仕事です。 広告のクリエイティブを変えてもいいし、ターゲティングを変えてもいい。出稿するキーワードを見直してLPを作り変えてもいい。インプレッション数、クリック率、コンバージョン数の改善を積み重ねて、目標が達成できるよう軌道修正していきます(原氏) └────────── コンサルタントの施策設計では、AIを活用することもあるが、最終判断はコンサルタント自身だという。 ┌────────── 広告予算配分については、AIが推奨値を算出するのでそれを利用することもあります。分析に関しては、今後AIを活用していく予定です。AI活用が進む一方で、施策自体は過去の実績などを踏まえてコンサルタントが決めています。コンサルタントは、目標達成請負人として、責任を持って戦略設計をしています(蜷川氏) └────────── なお、優秀なコンサルタントの条件として、原氏は次のように話す。 ┌────────── アルゴリズムを研究しているチームからのインプットをしっかり理解し、それを施策にアジャストして出せることです。単に“クリックされないから広告を変えよう”ではなく、この広告のクリック率が低いのは、インプットされている仮説Aではなく、仮説Bが影響しているのではないかと考え、論理的に施策の取捨選択ができる人は、優秀だと思います。加えて、課題に対して仮説に基づいてアクションに落とし込める人は、施策の空振り率が低いです(原氏) └────────── 蜷川氏は、優秀なコンサルタントの条件として、顧客の事業成功に対する向き合い方を挙げた。 ┌────────── お客様の事業を成功に導くロードマップをお客様視点で描けることです。時には、お客様が言う目標を見直したほうが、事業成長になるのであれば、それを伝えて一緒に道筋を考えることもあります。知識がオンライン広告だけに偏っていては、そういった視点は持てません。 もう一つ私が期待していることは、検証の結果から成功パターン、失敗パターンを導くことです。トップコンサルタントは、さまざまなデータを通して「この配信をすると、こういう結果が出る」という発見をします。この発見はAIへの学習ピースにもなり得ます。そしてその発見で他のコンサルタント、オペレーターの作業が変わります。若手コンサルタントは、トップコンサルタントが発見したピースをかけ合わせて、施策を考えていくことになります(蜷川氏) └──────────