佐野勇斗が朝ドラ「おむすび」で経験した今までにないうれしい出来事とは…!?
――似ているところが多いとのことですが、翔也を表現するに当たってどんなことに気を付けましたか。そして、結とのお芝居で特に気を付けたことはありますか? 「一つはやはり朝ドラ特有といいますか、撮影の期間は1年ぐらいですが、高校生から大人まで演じなきゃいけないというところで、僕自身はほぼ変わらない中でその年齢を演じ分けなきゃいけないっていうのは意識していた部分です。初めての経験でしたが、声色やスピード、表情、落ち着きがない感じなどは意識して演じていました。結との出会いのシーンも、ちょっと格好つけちゃう節があったり。僕の中では、映画『となりのトトロ』に登場する(主人公のクラスメート)カンタ(大垣勘太)をイメージしていました」 ――本作は栄養や野菜など食事が大事というお話でもあると思いますが、本作を通して食事に対して何か考えが変わったことや元から大切にしていたことがあれば教えてください。 「本当に僕は食に疎く、毎日同じものでもいいぐらいなんですよ。一人暮らしなのもあって、栄養なども気にしないですし。ただ、本当に食事って大事なんだなっていうのをこの作品で学ばせていただいたので、野菜は食べていますね。あと、多少筋トレもしているので、タンパク質などは少しですが意識して取るようになりました」 ――今、お気に入りの食べ物やパワーが出る食べ物はありますか。 「ラーメンです! みそ味が好きなんです」
――この作品はつながりを大切にしている作品ですが、佐野さんがつながりや縁を感じている人はいらっしゃいますか。 「難しいですね。つながりとか縁を感じる人か、誰だろう。やっぱり撮影に立ち会ってくださる皆さん(笑)。こんなにたくさんの方に集まっていただいて、縁を感じますよね。昔から来てくださる方もいますし。あと、やはりM!LKのメンバーはすごくつながりを感じますね。先日10周年を迎えてライブを行ったのですが、節目というのもあって、普段真面目な堅苦しい話をしないメンバーたちがMCの時に自分への思いを語ってくれたんですよ。その時は心にぐっとくるものがありましたし、もちろん心折れそうな時も多々ありますけど、メンバーのために身を削って頑張りたいなって思えた瞬間だったので、すごくいいチームで活動させてもらえて幸せだなと感じました」 ――朝ドラに出演されて、一番うれしかった言葉や意外なことを言われた経験はありますか。 「アイドルをやっているのもあり、僕より年下のファンの方が多いのですが、球場で撮影をしている時に、僕のおばあちゃんぐらいの世代の方々が大勢いらっしゃって。お散歩をしているのかなと思ったら、『佐野くんがいるらしいよ!』みたいな感じで集まってくれていたんです。ただ、皆さんの前を通ったのですが、僕は丸刈りだったので気付かれず(笑)。今までにない経験だったので、幅広い方々に知ってもらえたというのはすごくうれしく思っています」 ――朝ドラに出るためには? 「ある俳優さんと映画でご一緒した時に、『ワンカットに命を懸けろ』という言葉を言っていただいたことがあって。全力でやっているつもりではあったのですが、やはりどうしても、常に最高の演技というのは難しいのが人間だと思うんです。ただ、ワンカットでも、例えば自分が死んだ時に使われるシーンを作るのが大事なのだと。『これが死んだ時に使われるんだっていう気持ちでやれ』という言葉をいただいたからこそ、そこから日々一つ一つのシーンを全力でやることと、口に出して言うことを続けていました」