地価上昇でマンション価格はどうなる? 注目物件や在庫状況など最新市況を不動産アナリストが解説!【2024年10月版】
首都圏の中古マンション市況【2024年8月】
2024年8月の首都圏中古マンション成約件数は、前年同月比2.9%減少の2,229件となっており、2カ月連続で前年実績を下回った。 成約価格は、前年同月比-1.1%の4,651万円。平均成約㎡単価は、対前年同月比+0.9%上昇の74.77万円となっている。成約㎡単価が前年同月を上回るのは、52カ月連続となる。 また、成約価格が前年同月比で下落するのは2020年5月以来51カ月ぶりとなる。成約価格の下落は、需要の一時的な減少や市場の価格調整が影響していると考えられる。 2024年8月の新規登録物件の㎡単価は、79.51万円となっていて、前月よりも4.2%上昇した。 2024年8月の新規登録物件数は、対前年同月比で0.9%減少の14,572件。在庫件数は前年同月比で1.7%減少し45,192件となっている。 下のグラフは、過去5年間の首都圏の中古マンション価格(成約㎡単価、在庫㎡単価)と在庫件数の推移を示す。在庫件数は高水準となっており、4万5千戸前後で推移している。 首都圏の中古マンション在庫件数、成約㎡単価、在庫㎡単価の推移 次に地域別の中古マンション動向を見てみてみよう。 在庫の減少が目立つ東京都心部だが、千代田区、中央区、港区の都心3区の在庫は、前月の2,401件から2,553件へと増加した。成約件数が155件と前年同月比で13.9%減ったのが一因で、成約㎡単価も200.04万円からへ180.68万円へと下落した。昨年同月比でみると158.58万円から13.9%伸びたが一時的な株価の大幅下落の影響があったのかもしれない。 成約件数は、前年同月比で見ると城東地区(-16.1%)、城南地区(+11.9%)、城西地区(-21.7%)、城北地区(-7.4%)と東京23区で成約が伸びているのは城南地区のみだ。いっぽうで、埼玉県、千葉県、神奈川県などは、成約件数の大きな落ち込みは見られず、千葉県の成約件数は、前年同月比+9.2%の伸びだ。 埼玉県、千葉県、神奈川県では、中古マンションの成約平均価格はまだ値ごろ感があり、さいたま市が3,918万円、千葉県総武地区(市川市、船橋市、鎌ヶ谷市、浦安市、習志野市、八千代市)が3,637万円、川崎市が4,832万円。ファミリー層にも十分手が届く価格となっている。値ごろ感のある東京都に近接したエリアの中古マンションも狙い目だろう。 次に、今月の注目マンション「ザ・パークハウス 宮前平二丁目」を紹介する。
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