ジャケット￥85,800、Tシャツ￥12,100／ポロ ラルフ ローレン（ラルフ ローレン 0120-3274-20 )

マドラスチェックと聞いてすぐにその柄をイメージできる人は、アメトラ（アメリカントラディショナル）のファンかファッション業界のプロに限られていたのですが、今年の春夏はちょっと異変が。 【画像】それぞれのマドラスジャケットの着こなし写真と詳細を見る（5枚） ヨーロッパのブランドを中心に取り扱うようなセレクトショップや大手百貨店の紳士服売り場で、この柄のジャケットやシャツが並ぶようになったのです。ネットで検索すれば、さまざまなレディースブランドのワンピースなどがすぐに見つかります。今年は、マドラスチェックの当たり年と言っていいような状況。 では、いったいこのマドラスチェックは普通のチェックとは何が違うの？と疑問に思う方は多いはず。 その答えは、インドのマドラス（現在はチェンナイ）を中心に生産・輸出されていた素朴な柄綿織物がルーツで、現在はそのテイストをリスペクトし現代風にアレンジしたマドラスチェックが、さまざまな国の生地メーカーから発売されています。 一般的に言われている普通のチェックとの違いは、天然顔料で染めたような優しい（ぼんやりにじんだ）発色で、編み目が少し緩く手織りのような風合いになっていること。 ※現在出回っているマドラスチェックには、さまざまな織り方や素材が存在します。共通しているのは、インドをルーツとする色調とパターン 私の個人的な感想ですが、日本の絣（かすり）織りに近い感じではないでしょうか。通気性がいいので、夏向きなところも共通しています このマドラスチェックは、日本では1960年代中頃に沸き起こったIVYファッションのなかで初めてブレーク。その後、1980年初頭のプレッピーブームのときにも再注目されました。久々にカムバックしたこのマドラスチェックですが、さまざまなアイテムが今季出ているなかで、ピックアップしたのはジャケット。 マドラスチェックのジャケットを画像検索して出てくるものを見ていると、「どう着たらいいのかわからない」「こんな派手なジャケットは一体どこで着るの」と思わずつぶやいてしまう人が少なくないと思います。安心してください。手持ちの服とコーデして着られますよ！ 上の写真のように白Tシャツの上にはおってしまえばいいのです。着て行く場所は、リゾートへの旅行がベスト。より深く非日常感を味わえるはず。コーディネート次第では、カフェやレストランに行くときにも使えます。 極端ではありますが、ユーチューブでキャラ立ちしたい、インスタなどのSNSでアメトラファンとつながりたいという人は、近場の映える場所（部屋）だけでの着用という荒技も。 スナップはこちらです。なんとこのジェントルマンの下半身はジョガーパンツ（スウェットパンツ）にスニーカーというかなりスポーティーなアイテムをチョイスしながら、アップデートした大人のマドラスジャケットのコーディネートにまとめています。 実は私は、このジェントルマンに出会うまでは、B.D.シャツにチノパンかデニム、靴はローファーというアメトラの教科書的なコーディネートしか思いつきませんでした。まさに、目からうろこが落ち、今もトレンドはストリートから生まれていると再認識。 最後にコーディネートのポイント。マドラスジャケット以外のアイテムのデザインをシンプルで淡いモノトーンでまとめたところですね。よく見るとナイキのスニーカーのスウッシュの色もグレーです！ 問／ラルフ ローレン 0120-3274-20 https://www.ralphlauren.co.jp/ Photograph & Text：Yoichi Onishi