佐藤寿人が語るワールドカップ最終予選・バーレーン戦の裏話「芝生の長さが明らかに短くなっていた」
【盛り立て役を買って出た長友佑都】 集合と解散を繰り返す代表チームでは、1回1回のトレーニングがすごく大事です。短い準備期間のなかで試合がやってくることを考えると、選手たちは常に気持ちを高めていないといけない。 スタメンの選手だけではなく、途中から出る選手でも、たとえ試合に出られなくても、その部分は求められるんですが、誰もが同じモチベーションで準備をすることは難しいことだと思います。 でも、今回の代表チームを外から見たなかで、選手のモチベーションのギャップというものはあまり感じられなかった。実際に途中から出た選手がスムーズにゲームに入り、結果も出していましたから。 チームの雰囲気とその成果を見るかぎり、長谷部コーチと長友のふたりの存在はやはり大きかったと思います。 【profile】佐藤寿人(さとう・ひさと)1982年3月12日生まれ、埼玉県春日部市出身。兄・勇人とそろってジェフユナイテッド市原(現・千葉)ジュニアユースに入団し、ユースを経て2000年にトップ昇格。その後、セレッソ大阪→ベガルタ仙台でプレーし、2005年から12年間サンフレッチェ広島に在籍。2012年にはJリーグMVPに輝く。2017年に名古屋グランパス、2019年に古巣のジェフ千葉に移籍し、2020年に現役を引退。Jリーグ通算220得点は歴代1位。日本代表・通算31試合4得点。ポジション=FW。身長170cm、体重71kg。
原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei