ホンダ「S660」とスズキ「カプチーノ」が本気バトル!「東北660ターボGP」はチューニング好きにはピッタリのレースです
実力派ドライバーが揃うターボGP
東北地方のサーキットで開催される、軽自動車だけで争われるレース「東北660選手権」。新規格軽自動車のNA車両で戦うレースですが、そのほかにもターボ車だけの「ターボGP」、HA36型スズキ「アルト」だけのワンメイクレースである「HA36カップ」、決勝200分の耐久レースなど5つのカテゴリーが用意されています。2024年シーズンが3月24日に開幕しましたが、今回はターボGPをリポート。NAとは違う、迫力あるターボの走りは必見です。 【画像】各所でバトルが繰り広げられた軽自動車レース「東北660ターボGP」開幕戦の模様を見る(24枚)
1クラス:仕様変更したライバルにトラブルが発生し256号車が勝利
2024年3月24日、福島県にあるエビスサーキット東コースにて開幕した東北660ターボGP。NAでは味わえない過給器ならではのパワフルな加速、そしてほかの東北660シリーズより緩和された車両規則は、愛車のチューニングが好きな人にもピッタリといえる。 最高峰の1クラスは長年にわたって880号車 金澤延行が王座を守り続けている状況だったが、2023年の最終戦で256号車 齋藤博文がアンチラグシステムを搭載したニューマシンを投入。決勝こそパイピング抜けでピットインを余儀なくされてしまったのだが、金澤はこのトラブルがなければ勝てなかったと脅威に感じたという。 対抗策としてパワーバンドが6000rpm~と超高回転仕様だった心臓部を、オフシーズンの間に下から太いトルクを発揮できるようリセッティングした。そのせいで使うギヤが変わり、練習走行こそ様子見だったが、予選では齋藤をわずかに上まわる1分8秒981を記録。両者の頂上決戦バトルをギャラリーも大いに期待していたが、なんとスタート前にエンジンが始動しないトラブルが発生してしまう。 手押しでピットに戻った途端に問題が解消し、全車が1コーナーを通過した後にレースへ復帰、脅威的なタイムで他クラスの車両を次々とパスするも齋藤までは及ばず、金澤は2位でフィニッシュした。
2クラス:968号車が復帰戦で見事勝利
2クラスは2023年のチャンピオン802号車 舟山 康と、久々の参戦となった968号車 大柴泰我の対決だ。車両こそダイハツ「オプティビークス」にスズキ「アルト」と異なるが、予選はわずか0.17秒差で舟山がポールポジションを獲得する。 決勝でもサイド・バイ・サイドの接近戦を繰り広げ、ほぼ同時にチェッカーフラッグを受けたように見えた。結果は大柴が0.12秒差で優勝。最高の復帰戦だったに違いない。