ホンダ「S660」とスズキ「カプチーノ」が本気バトル!「東北660ターボGP」はチューニング好きにはピッタリのレースです
3クラス:2023年に王者を逃した89号車松山が圧巻の勝利
もっともエントリーの多い純正タービン縛りの3クラスは、スズキ「カプチーノ」を駆る89号車 松山雄太が予選から他を圧倒する。軽量な旧規格のボディであることはもちろん、過去には東北660選手権でチャンピオンを獲得し、公式レースでも活躍しているテクニシャンだ。 2023年シーズンは第3戦を欠場してしまったことでチャンピオンを逃しており、2024年シーズンは忘れ物を取りにきたような心境だろうか。決勝もぶっちぎりのトップで総合順位も2番手、早くも2025年はどのクラスに参戦し戦うかが注目されている。 2位はレースの前日にエンジンの不調が発覚し、スズキ「アルトワークス」からホンダ「S660」に変更した19号車 日向繁美だ。戦闘力ではアルトワークスのほうが上と踏んでおり、当日の朝は表彰台は厳しいと語っていたが、予選は3位に1秒差、決勝も危なげのない走りで準優勝に輝いた。豊富なサーキットやサンデーレースの経験もさることながら、自身が経営するプロショップ「オートクラフト」のオリジナルパーツも、コースや車種を問わず安定した成績を残すことに大きく貢献しているはずだ。 3位は3台のHA36アルトを擁するラルグ水戸の81号車 大内たかひろと、オートクラフトのチーム員である708号車 兵頭孝之が最後までバトルを繰り広げ、約0.6秒の僅差で表彰台の一角に立ち、シリーズランキングで日向を追う。 2023年の3クラスを制したラルグ水戸の555号車 山口吉明は、予選でクラッシュしてしまい決勝のグリッドに並べず。シリーズ争いでは厳しいスタートとなってしまったが、経験も豊富なベテランだけにこのままでは終わらないだろう。第2戦でのリベンジに期待だ。 次は6月30日(日)に同じエビスサーキット東コースで開催。東北660選手権と東北660・HA36カップも併催され多くのレースを観戦できるので、いつか参加したいと検討している人や軽自動車のチューニングに興味がある人はぜひサーキットまで出かけてみよう。
佐藤 圭