「食事に虫を見つけた」英有力アスリートが選手村食事に”猛烈”クレーム「サスティナビリティを選手に押し付けている」【パリ五輪】
様々な話題を振りまいている選手村の食事に対し、アスリートたちからのクレームが収まらない。 【画像】エアコンなしの質素なデザイン? パリ五輪選手村の全容をチェック ビーガン食を主体とし、肉食が少ないなどの不満が多く出る中、英国出身の有名アスリートも声をあげた。 英メディア『The Guardian』では有力スイマーでパリ五輪でもメダルを獲得した競泳英国代表のアダム・ピーティーに関して「アダム・ピーティは、パリ五輪の選手たちが食事に虫を見つけたと主張、選手村での不適切なケータリングを批判した」とタイトルカットがついた記事を掲載。 2016年のリオ、21年東京五輪の100メートル平泳ぎで金メダル連覇、同種目では今大会、銀メダルを獲得したオリンピアンは「提供される食品の量と質の両方」について不満を示し、それがアスリートのパフォーマンスに影響を与えると主張したという。 「ケータリングは、アスリートが期待するレベルに対して十分ではない」とピーティは主張。過去の五輪、16年のリオ、21年の東京五輪の食事は素晴らしかったと振り返りながら、今回のパリ五輪の食事に関しては、「タンパク質の選択肢が足りず、長い行列ができ、順番待ちのシステムがなかったため、食べ物を30分も待たなければなりませんでした」と不満をあらわにしたとされる。 また、今大会は「サステナブル(持続可能)な大会」を大きなテーマとしている。競技会場についても、9割を既存、仮設のものでまかなうなど、環境にも優しい大会を目指す中で選手村では、東京大会で採用されたダンボールベッドが引き続き使用、エアコンを使わずに地下水を利用した床下冷房とした。 組織委員会は提供される食事に関してもできるだけ肉を使わず、3分の1程度を植物由来にすることを目指しているとしたが、ピーティ氏は「サステナビリティの物語が、アスリートに押し付けられている」と断罪。自身の意見として「私は肉が欲しい、パフォーマンスをするためには肉が必要だ」と強く主張したとされる。 さらにほかのアスリートから聞いた話として「人々は魚の中に虫を見つけている」とも話すなど、総じて多くの体力を消費するアスリートに適した食事ではないと訴えたという。 記事中では「私たちは選手たちの声に耳を傾け、彼らのフィードバックを非常に真剣に受け止めています」という五輪の広報コメントも伝えられている。 まもなく五輪も終盤戦、様々な話題を提供し続けている選手村での生活に関して、選手たちのクレームが止むことはあるのか。これらの意見を次にどう生かしていくのかも大事なポイントとなりそうだ。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]