アーティゾン美術館、2025年の展覧会スケジュールが公開
山城知佳子と志賀理江子を迎える「ジャム・セッション」
2025年10月11日~2026年1月12日は、「ジャム・セッション 石橋財団コレクション×山城知佳子×志賀理江子 漂着」が開催。2020年から毎年行われている石橋財団コレクションとアーティストとの共演「ジャム・セッション」展の第6回となる本展では、山城知佳子と志賀理江子を迎える。近・現代日本が生み出した矛盾と抑圧、沖縄戦や集中する米軍基地など、生まれ育った土地にある複雑で歪な状況を、ときにユーモアを交えて描き出す山城と、2008年から宮城県を拠点とし、東日本大震災と復興、あるいはそれ以前から作用していた中心と周縁の不均衡な力学のなかに立ち現れる生のあり方に光を当てる志賀。本展では、ふたりの新作を通じて、過去から続く複雑で困難な現実に向き合う作家たちの態度と、創造力と芸術という手法のあり方をコレクション作品のうちにも見出し、紹介する。 なお、石橋財団コレクションを中心とした展示を行う4階の展示室では、コレクションの代表作を取り上げる「コレクション・ハイライト」(2025年3月1日~6月1日、6月10日~9月21日)、近年アーティゾン美術館が収蔵した安井曾太郎の《座像》(1929)に焦点を当てる「特集コーナー展示 安井曾太郎」(2025年10月11日~2026年1月12日)が予定されている。
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