共倒れの危機感の中、尹大統領「国民に対する謝罪」求めた与党代表…特検は沈黙
公認介入示す肉声・キム・ゴンヒリスクに ハン代表「国民に法理を掲げる時ではない」 尹大統領、7日に国民向け談話・会見
与党「国民の力」のハン・ドンフン代表は4日、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領に対し、国民に向けた謝罪と全面的な国政刷新を求めた。政権与党の代表が大統領の謝罪を公に求めたのは極めて異例のことだ。(尹大統領夫人の)キム・ゴンヒ女史の相次ぐ疑惑に加え、尹大統領の公認介入の情況まで加わり、「与党共倒れ」の危機感が高まったことを受け、「このまま行けば尹大統領との決別もあり得る」という強いシグナルを送ったものとみられる。夕方まで沈黙を続けた大統領室は同日夜、尹大統領が7日午前に国民向け談話と記者会見を行うと発表した。 ハン代表は同日午前、最高委員会議で「大統領と大統領夫人が政治ブローカーと連絡した通話音声とショートメールが公開されたことは、それ自体で国民に非常に申し訳ないこと」だとし、「国民が心配することについて、大統領は率直かつ詳細に明らかにし、謝罪をはじめとする措置を取らなければならない」と述べた。それと共に「少なくとも今は国民の前で法理を掲げるべきではない。国民が聞きたい言葉はそれとは全く違うものだ」と語った。公認介入の情況を示す尹大統領の肉声の録音が公開された後、大統領室と党内の親尹錫悦派が「当時は当選者だったため、法的に問題になることはない」と釈明したことを強く批判したのだ。 ハン代表は、国政危機の解決策として、(政治ブローカーの)ミョン・テギュン氏に対する厳正かつ迅速な捜査と、キム・ゴンヒ女史の対外活動の中止、特別監察官の任命などを重ねて要求した。さらに「(尹大統領の)独断的な国政運営に対する国民の反感が高まったことは、苦しいが認めざるを得ない」とし、「大統領をきちんと補佐できなかった参謀陣を全面改編し、心機一転のための果敢な内閣改造を断行しなければならない」と強調した。 ハン代表はただし、ブランドバッグの受け取り、株価操作への関与、公認介入疑惑などに対する「キム・ゴンヒ特検法」については立場を示さなかった。最高委員会議後、「アン・チョルス議員など党の一部から『毒素条項を除いたキム・ゴンヒ特検法を与野党合意で進めよう』という声があがっている」という記者団の指摘に対し、「今日、いろいろなことを申し上げた。それくらいの線で申し上げたい」と答えるにとどまった。 野党では「公認介入、国政壟断疑惑が尹大統領の謝罪やキム女史の活動自粛で済むことなのか」という批判の声があがった。野党「共に民主党」のハン・ミンス報道官は論評で、「今からでもキム・ゴンヒ特検を受け入れて真相究明に参加することが、少なくとも政権与党の代表として国民に対する責任を果たす道であり、国政壟断の共犯から抜け出せる唯一の方法」だと述べた。 大統領室は同日夜、メディアへの公示を通じて、尹大統領の国民向け談話と記者会見の日程を発表した。大統領室関係者は「7日午前10時、龍山(ヨンサン)の大統領室で尹大統領が国民向け談話を発表し、記者会見を行う」と述べた。尹大統領は8月29日にも冒頭発言の形として国民向け談話を発表し、記者たちの質問に答える方式で会見を行った。 チョン・グァンジュン、オム・ジウォン、チャン・ナレ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )