立ち食いステーキが人気 年内に都内10店、NYにも出店へ
この「立ち食いステーキ」は、外食の新たなスタイルとして消費者に定着していくのだろうか。文教大学国際観光学科の横川潤准教授(フードサービス・マーケティング論)は「数年前から立ち食いのフレンチやイタリアンが人気を集めており、高級料理を立ち食いするのも『あり』という認知の素地があって、ステーキもすんなり受け入れられたのだろう。ただ、立って食べることに必然性はない。今は話題性で人気を集めてはいるが、ブームはいずれ終わるだろう。これ自体が今後、大きなビジネスになるとは考えにくいが、ペッパーフードサービスにとっては、立ち食い店で得られる知見を、本業へのフィードバックに生かせるメリットはあるだろう」という見方だ。 ゆっくり前菜を楽しんだ後、“真打ち”として終盤にいただくのが従来の高級ステーキの食べ方だったが、「ムダな前置きを省いて、いきなり本番」というのは、効率好きでせっかちな昨今の日本人にマッチしているのかもしれない。この新しいスタイルが消費者に果たして定着していくのか、注目が集まる。 (文責・坂本宗之祐)