【就職氷河期世代】国の支援情報まとめ。40~50歳代の平均的な年収と貯蓄はいくらか
就職氷河期とは、バブル崩壊後の1990年代から2000年代の時期を意味します。 この時期に就職した世代は「就職氷河期世代」といわれ、雇用環境が不安定な人が多い世代とされています。 ◆【一覧表】40歳代~50歳代の年収はいくら?正規雇用・非正規雇用別に見る では、就職氷河期世代とされる40歳代や50歳代の年収や貯蓄は、どうなっているのでしょうか。 今回は、就職氷河期世代の年収や貯蓄の平均額について解説します。 記事の後半では、国が実施する就職氷河期世代への最新支援策を解説するので、ぜひ最後までご覧ください。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
40歳代から50歳代の年収と貯蓄の平均額
就職氷河期世代である40歳代と50歳代は、年収や貯蓄にどのような傾向がみられるのか確認しましょう。 ●40歳代から50歳代の平均年収 厚生労働省が2024年3月27日に調査した「賃金構造基本統計調査」によると、40歳代と50歳代の毎月決まって受け取る賃金は、以下の通りです。 賞与を賃金4ヵ月分とした場合、各年代の年収は以下の通りです。 ・40歳~44歳:約542万円 ・45歳~49歳:約569万円 ・50歳~54歳:約594万円 ・55歳~59歳:約602万円 40歳代から50歳代の平均年収は、540万円から600万円程となっています。 しかし、就職氷河期世代では、非正規雇用の人も一定の割合でいます。雇用形態別の賃金は、以下の通りになりました。 ●雇用形態別の賃金 【正社員・正職員】 ・40~44歳:35万4600円 ・45~49歳:37万4500円 ・50~54歳:39万4300円 ・55~59歳:40万4800円 【正社員・正職員以外】 ・40~44歳:22万600円 ・45~49歳:21万7700円 ・50~54歳:22万2200円 ・55~59歳:22万1700円 正社員とそれ以外では、賃金が約13万円から18万円の差がありました。 非正規雇用で働いている人の年収(賃金の12ヵ月分・賞与4ヵ月分)を計算すると、以下の通りになります。 ・40歳~44歳:約353万円 ・45歳~49歳:約348万円 ・50歳~54歳:約355万円 ・55歳~59歳:約355万円 以上から、40歳代や50歳代の平均年収は550万円から600万円程度ですが、雇用形態別にみると非正規雇用では350万円程度となりました。 正社員と非正規雇用で、年収に大きな差が生じています。では、貯蓄額はいくらになるか確認しましょう。 ●40歳代から50歳代の平均貯蓄 金融広報中央委員会が調査した「家計の金融行動に関する世論調査」から、40歳代と50歳代の貯蓄額を確認しましょう。 40歳代の平均貯蓄額は、以下の通りです。 ・2人以上の世帯:889万円 ・単身世帯:559万円 一方で、50歳代の平均年収は、以下の通りです。 ・2人以上の世帯:1147万円 ・単身世帯:1391万円 ただし、単身世帯と2人以上の世帯でみる貯蓄額の中央値は、以下のとおりでした。 ・40歳代:単身世帯47万円・2人以上の世帯220万円 ・50歳代:単身世帯80万円・2人以上の世帯300万円 中央値とは、データの数値を小さい順に並べた場合にちょうど真ん中にくる値です。 平均値に比べると中央値の値が少ないため、全体的な傾向としては貯蓄のない世帯のほうが多いといえます。 非正規雇用の場合、正社員と比べて平均年収が低くなる傾向にあるので、貯蓄額も少なくなる人もいるでしょう。 では、就職氷河期世代と他の世代の年収や貯蓄額を比較してみましょう。