【就職氷河期世代】国の支援情報まとめ。40~50歳代の平均的な年収と貯蓄はいくらか
就職氷河期世代と他の世代との比較
就職氷河期世代の年収や貯蓄は、他の世代と比較してどのような位置にあるのか確認しましょう。 まず、就職氷河期世代の年収を他の世代と比較します。就職氷河期世代で非正規雇用の年収を、350万円とします。 他の世代と比較すると、20歳代の正社員と同程度の年収水準でした。 次に、貯蓄の状況について確認しましょう。非正規雇用となっている40歳代や50歳代は、20歳代と同じ年収水準なので、20歳代の貯蓄実態を確認します。 貯蓄の平均額は、2人以上の世帯と単身世帯で以下の通りです。 ・2人以上の世帯:249万円 ・単身世帯:121万円 20歳代の平均貯蓄額は、すべての年代で最も低くなりました。 つまり、就職氷河期世代の年収と貯蓄の平均額は、20歳代と変わらない可能性もあります。以上から、就職氷河期世代は、雇用だけでなく貯蓄や生活が不安定な年代であると考えられます。 こうした就職氷河期世代に、どのような支援が実施されているのか確認しましょう。
就職氷河期世代に対する国の支援とは?
政府は、就職氷河期世代の支援を目的に「就職氷河期世代支援プログラム」を提供しています。主な支援策は、以下の通りです。 ・ハローワークでの支援:就職氷河期世代の限定求人の実施など ・サポートステーション(サポステ)の支援:ビジネスや就活セミナーなどの実施 ・各種支援機関での支援:家庭への訪問支援や住居確保補給金の実施 住居確保給付金とは、離職や収入の減少した場合に、扶助額を上限として家賃の補助をする給付金です。 世帯収入等の要件を満たせば、賃貸住宅の賃貸人や不動産媒介事業者へ、自治体から直接支払います。 支給額は、自治体や世帯の人数によって異なるので注意してください。就職氷河期世代は無料で支援を受けられるので、積極的に活用しましょう。
まとめにかえて
就職氷河期世代の年収や貯蓄について解説しました。 非正規雇用の場合、収入や貯蓄ともに40歳代から50歳代の平均より下回る結果となっています。 これから待ち受ける老後への備えを、なるべく早く始める必要があるでしょう。
参考資料
・厚生労働省「賃金構造基本統計調査」 ・金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」 ・内閣官房「就職氷河期世代支援プログラム」 ・厚生労働省「住居確保給付金」
川辺 拓也