韓国「戒厳令」で民衆と対峙した軍司令官、軍隊バラエティー出演の過去 番組映像で混乱、軍人が炎上も
韓国の「非常戒厳令宣布騒動」以降、その影響で「軍隊バラエティー番組」が注目を浴び、ネットユーザーの間で否定的な意見が上がっている。 【写真】思わぬ形で注目を浴びた朴安洙陸軍参謀総長 尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は3日午後10時25分ごろ、「非常戒厳令」を宣布。しかし、4日午前1時2分ごろには、在籍議員190人が全員一致で「戒厳令解除」を求める決議案が可決された。そして尹大統領は同日、国会の要求を受理し、非常戒厳令の解除を宣言した。 この騒動後、戒厳司令官に任命されていた朴安洙(パク・アンス)陸軍参謀総長が、2013年に放送されたバラエティー番組「チンチャ サナイ~男の中の男」の海龍連隊編に出演していた事実が判明し、ネットユーザーの注目を集めた。当時、第50歩兵師団の連隊長(大領)であった朴司令官が、スピード進級を達成した経歴が話題となる一方で、今回、国会に侵入した戒厳軍が、民間人と対峙する姿が生中継された衝撃により、否定的な反応が現地で相次いでいるようだ。 また「非常戒厳令宣布」時に放送中であった、チャンネルAのバラエティー番組「警察部隊W」の、出演者による軽率な発言が物議をかもし、批判の的となった。 同番組ではこの日、第707特殊任務団と海兵隊による準決勝が放映されているさなかに、テロップを通して「非常戒厳令宣布」のニュースが伝えられた。そして戒厳軍が、陸軍特殊戦司令部所属の第707特殊任務団などにより構成されていたことから、一部の視聴者が実際の状況と、番組内容が入り乱れた状態となり、混乱を示した。 さらに、オンエアを見ていた出演者が放送後、「ニュース速報はもういいよ」というコメントとともに、テレビ画面のテロップ横に「空気の読めないニュース」という文字を加えた写真を投稿、大炎上となった。 ネットユーザーは、「軍人が戒厳令の速報に文句を言うなんて!」「(出演者への)見る目が変わる」「カッコいいと思っていた力が、市民相手に使われるんだな」などの否定的な反応を見せており、「軍人を美化するバラエティーはもう見たくない」という批判まで寄せられた。 一方で、命令により動かざるを得なかった軍人に対して「軍人に罪はない」という意見も見られたが、拒否感を露わにするネットユーザーがその多くを占めており、この先「軍隊バラエティー」がどうなっていくのか、注目が集まっている。 (よろず~ニュース特約・moca)
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