つばさの党、執拗な選挙カー追跡 警視庁捜査2課が立件視野 立民などに拡声器で「売国奴」罵声 幹部はSNSで反論も
4月の衆院東京15区補欠選挙を巡る自由妨害疑惑を巡り、出馬していた複数の陣営の選挙カーが、政治団体「つばさの党」の選挙カーから執拗(しつよう)な追跡を受け、警察署に避難する事態となっていたことが分かった。各陣営は選挙活動の予定変更を余儀なくされており、警視庁捜査2課は、追跡が、公選法で自由妨害と規定する交通の便を妨げる行為に当たるとみて、立件を視野に裏付けを進めている。 【写真】タスキ姿で現れた根本候補が乱入、音喜多氏に対して紙を向けていた 15日付産経新聞が報じた。捜査関係者によると、つばさの党の黒川敦彦代表(45)と党幹部の根本良輔氏(29)ら3人は、立憲民主党など他陣営の選挙カーを自陣営の選挙カーでつけ回し、拡声器を使って「売国奴」と罵声を浴びせるなどの行為を繰り返した。 追跡を受けた陣営の中には110番をしたり、選挙区内にある城東署や深川署に避難したりした例もあった。警視庁は、街頭演説に対する「妨害」だけではなく、追跡行為も有権者に各候補者の主張を届ける機会を妨げたとみている。 警視庁は13日、党本部と黒川氏、根本氏の自宅を家宅捜索し、パソコンなど数十点を押収したが、根本氏は同日のX(旧ツイッター)で「候補者以外の安倍へのヤジが合法な時点で、候補者である俺らが違法なわけがない」と反論した。 2019年の参院選で安倍晋三元首相へヤジを飛ばした男女2人を北海道警が事実上拘束したが、うち1人について札幌高裁が道に損害賠償を命じた事例を指したとみられる。 幹部の根本良輔氏はSNSで反論 根本氏はXで「妨害をしたのは俺らではなく、他陣営」「俺等はあくまでプラカードを掲げて質問があるから答えてくれと要求しただけ」とも投稿した。