イスラエルとヒズボラ「停戦合意」……裏にトランプ氏の存在、バイデン大統領との“共同作業”か 「ハマスの孤立」でガザの今後は
■停戦の背景にイスラエル側の「負担」
藤井キャスター 「イスラエル側が停戦したかった理由はどこにあるのでしょうか?」 小栗委員長 「中東情勢に詳しい東京大学中東地域研究センターの鈴木啓之特任准教授に聞きました。ガザを抱えているがレバノンにも対処しないといけないことが、ネタニヤフ首相には負担になっていたのだろう、とみています」 「それだけにヒズボラに壊滅的なダメージを与えた今、ぐっと部隊を引いてガザに注力したいという考えがあるのではないか、と鈴木特任准教授は指摘しています」
■ハマスへの圧力強化?…ガザの今後は
藤井キャスター 「今後、ガザはどうなっていくのでしょうか?」 小栗委員長 「注目は、ネタニヤフ首相が停戦に応じる理由の1つに挙げていた『ハマスの孤立』です。これまでヒズボラは、ハマスと一緒にイスラエルに対抗してきましたが、今回の停戦でハマスが孤立することになり、交渉の場に引っ張り出しやすくなるとの見方があります」 「ただ、ネタニヤフ首相はハマスへの圧力を強める姿勢も示しています。かえってガザの戦闘が激化してしまうのではないか、という見方もあります」 「鈴木特任准教授は、今後どちらにも転ぶ可能性があり、軍事的な圧力をかけつつ人質解放の交渉をする、その両方を強化していくのではと指摘しています」 藤井キャスター 「今回は就任する前のトランプ氏の存在が停戦の道筋をつけたことになりますが、来年1月の実際の就任までに、次期大統領の抑止力が戦闘を止めることにつながるのか。少しずつ、世界の状況に変化が生まれ始めています」 (11月27日『news zero』より)