国民も「大ブーイング」の石破総理、ここにきて「トランプ」と「習近平」にも無視されはじめている…!
再浮上する「石破さんでは無理」の声
南米ペルーとブラジルでそれぞれ開催されたAPEC首脳会議やG20サミットから帰国した石破首相。その成果は、及第点どころか「大失態」レベルのものだったと筆者は思う。 【写真】詐欺で再逮捕された「美人すぎる寝屋川市議」の写真集全カットを公開 与野党の論戦が本格化する臨時国会の前に石破首相を待ち受けていたのは、「重要な外交の場でスマホばっかり見ている」、「各国首脳と座ったままで握手している」、「おにぎりの食べ方が汚い」といった辛辣な日本国民の声であった。 「こういう細かい点まで非難されるようになると政権はもたない。国会答弁で『未曾有』を『みぞうゆう』、『踏襲』を『ふしゅう』と読んだとか、高級ホテルのバーで飲んでばかりいるとか、政策とは別の部分で批判された麻生政権の末期と同じ」(旧安倍派衆議院議員) 筆者は、石破政権の命運について、来年3月の来年度予算成立時期がヤマ場になると見ている。もっとも、政策通で人柄も良い石破首相本人に著しい問題があるわけではない。 ただ、自民党内で「石破さんでは来年夏の参議院選挙は戦えない」との声が拡がり、頼りにしていた国民世論からも見放されつつある状況、そして何より、アメリカで来年1月、トランプ政権が誕生し、国際情勢の劇的変化が予想される現状においては、むしろ、石破政権がまだ4か月も存続することのほうが国益に反すると思うのである。 救いは、「103万円の壁」をめぐる動きや玉木代表の不倫問題で注目を集める国民民主党に比べ、最大野党、立憲民主党の影が薄いこと、第2野党、日本維新の会が代表選挙を前に、大阪組と東京組との間で溝が大きくなっていること、そして与党の公明党が、斉藤鉄夫新代表の下、党内再建を優先させていることくらいだ。
習近平にも軽視された石破首相
その石破首相は、中国やアメリカからも疎んじられている。石破首相は、11月16日(日本時間)、ペルーの首都リマで、中国の習近平国家主席と会談した。 初めてとなる日中両首脳の会談を、日本の各メディアは「建設的で安定的な両国関係を構築していく方向性を確認」などと伝え、その6日後には、「中国政府、日本人向け短期ビザ免除の再開を発表。今月30日から」(朝日新聞11月22日)という報道も広がった。 これらのことから、「2人の会談を契機に、日中関係は改善に向かうのだな」と感じた方も多かったはずだ。 ただ、その日の中国中央テレビ(CCTV)が、夜帯の報道番組『新聞聯播』で、日中首脳会談が行われたという事実を6番目で扱ったことは注目に値する。習主席が行った韓国やチリ、タイなど6か国との首脳会談の中で、石破首相との会談を最後に伝えたのだ。 それだけではない。短期ビザ免除でも、中国外務省は、9か国に対して短期ビザを免除すると発表したのだが、日本の名前がアナウンスされたのは、ブルガリアやルーマニアなど8か国よりも後。つまり、ここでも最後だった。 「中国経済を再建するには日本を無視できない。しかし、習主席からすれば、日本よりも、トランプ政権が発足するアメリカ、北朝鮮と隣接する韓国、経済で言えばグローバルサウス諸国のほうが大事。 石破さんとの会談は、応じてはみたものの印象が薄く、旨味もなかったのではないか。本気で関係改善を望むなら、海産物輸入禁止措置の緩和くらいは触れてもよかったはず」(自民党元閣僚経験者) 言わば、習主席側から軽視された形の石破首相。トランプ次期大統領からも「あなたを特別扱いはしないよ」とのシグナルが明確に示されている。