「おい小僧、お前、嫁と子供は大事にしているのか」山口組“七代目”候補・高山清司若頭の知られざる素顔
「何がヤクザだ!」と高山若頭が声を荒らげた
ほかにも高山若頭の出所を祝う言葉は散見される。なかでも興味深いのは編集を担っている組員が書いたとみられる寄稿文だ。 この組員が高山若頭に初めて会ったのは2005年。五代目から六代目への継承盃を終えたころの話だという。当時、高山若頭は、総本部に詰めて雑用を行なう、いわゆる「部屋住み」と呼ばれる業務にあたっている組員を集めた。 全員に所属組織と名前を言わせると、高山若頭は〈「いつもご苦労さん、山口組の総本部で部屋住みをやっているのだから向上心を持ってしっかりやるんだぞ」〉と激励をかけたという。この組員も高山若頭は寡黙な人物だという認識が強かったようで、驚いたようだ。 また、この組員は一度、高山若頭に怒られたことがあると述べている。高山若頭のお茶を取り替えようとした際、突如、〈「おい小僧、お前、嫁と子供は大事にしているのか」〉と声をかけられた。この組員が言葉に詰まっていると、高山若頭は〈「馬鹿野郎、家に残っている嫁と子供を大事にできずに何がヤクザだ! 次の餅つきに連れて来てやれ」〉と命じたという。 当時のこの組員は家族を餅つきに呼べる立場ではなかったこともあり、このエピソードを忘れられないようだ。〈よく怒ると捉えられている様ですが〉としつつも〈その後には必ず補填し助けの手があります〉〈要は(山口組に)人一倍真面目であり人間らしさを気づかせてくれる人物なのです〉と評している。 「高山若頭は高齢で体調不良などを指摘する声も多いが、七代目候補の一人であるのは間違いない。山口組に限らず暴力団は厳しい状況に置かれていて、高齢化も深刻です。今回の分裂抗争の先行きも不透明で、法規制も厳しいので辞める組員も多い。こうしたエピソードを掲載することで意識高揚を狙っている面もあるのでしょう」(前出・実話誌記者)