博多ラーメンの寵児「博多一双」 地元福岡で人気爆発の"豚骨カプチーノ"とは
創業者・山田兄弟が、屋号「一双」に込めた思い
博多一双の創業は2012年。創業者は兄・山田晶仁(まさひと)さんと、弟・山田章仁(あきひと)さんの山田兄弟。屋号の「一双」には、「二人で一つ」、「二人で日本一になろう」という想いが込められています。 兄弟は福岡県北九州市に生まれ、幼少期に福岡市へ引っ越し、それ以来ずっと地元福岡を世界一有名な町にしたいという想いを持っておりました。 山田兄弟はこれまで一度も喧嘩をしたことがないというほど大の仲良し。 弟・章仁さんが書いた幼稚園の卒園文集には、既に「兄がゲーム会社の社長、僕がゲーム会社の副社長」と書かれており、将来は二人で事業をやっていこうという気持ちが幼少期からあったのです。
「俺でもできるっちゃない?」とラーメン界へ
そんな山田兄弟が何故ラーメン店を開業したのか? 兄・晶仁さん曰く「ある日、テレビでラーメン特集がやっていて、"ラーメン店は気合と根性があれば必ず成功する"っていう言葉に触発され、"俺でもできるっちゃない?"と思い、ラーメン界に入る事を決意しました」とのこと。 兄・晶仁さんは18歳の時、福岡中のラーメン店を食べ歩き、自分が美味しいと思ったラーメン店で修業を始めます。弟・章仁さんも、高校1年生の時に同店にアルバイトとして入り、高校卒業後すぐに社員として働き、それぞれ兄が7年半、弟が5年間の修行の末、2012年11月27日に「博多一双」本店を開業。兄25歳、弟21歳のことでした。
飲食店がことごとき撤退した場所でスタート
博多一双は博多駅から徒歩6分ほどの場所(福岡市博多区博多駅東3 – 1 – 6)に開業。今でこそホテルや飲食店も増え、それなりに人通りが多いエリアとなりましたが、開業したころはお昼時にサラリーマンの人がいるだけで、夜は全く人もいない場所でした。またこの場所は多くの飲食店が開業しましたが、ことごとく失敗していた場所でもありました。 何故この地に創業したのか? 兄・晶仁さん曰く「元々地元の方々に支持されるお店を目指していました。特に地元で働くサラリーマンの方々がラーメンを食べて、"よし午後からの仕事頑張ろう!"とか"今日は頑張ったからご褒美に美味しいラーメンを食べたい"と思ってもらえるようなお店にしたいと思っておりましたので、不安もありましたが、ここでやるという決断に至りました」とのこと。 開業後、平日はそれなりにお客さんが来ましたが、夜と休日はやはり苦戦したようです。弟・章仁さん曰く「手元資金に余裕がなかったですが、とにかく美味しいラーメンをという想いでお客さんの声を聞いたり、兄と話し合いながら日々試行錯誤を繰り返しました」 そんなある日、気づいたら夜も休日もお客さんが来るようになりました。「お客さんから"食べログで1位のお店だから来てみた"と聞き、知らない間にこれまで来ていただいたお客さんによる書き込みで夜や休日にも足を運んでくれるようになりました。開業の半年後のGWには行列ができるようになりました」 その後、お客様が順調に増え続け、開業から2年が過ぎたころにはスープの仕込みが追い付かなくなり、夕方にはスープ切れでお店を閉めざるを得ない状況が続きました。そこから24時間体制でスープを炊いても間に合わなくなったため、近隣に店舗を借り、そこでもスープを取り、ようやく売切れなくて営業できるようになりました。その後、2014年5月29日には中洲店、2016年9月28日には祇園店をオープンし、現在福岡で3店舗を運営しています。