連敗後、底力を発揮 日体大が3年ぶりの優勝 全国学生相撲選手権
◇全国学生相撲選手権(3日、東京・両国国技館) ▽団体決勝 日体大3―2拓大 決勝の相手は、勢いに乗る拓大だった。日体大は、前日の個人戦で4強入りした2人に連敗して、いきなり後がなくなった。しかし、ここから底力を発揮した。 【大の里や高見盛も…学生相撲の名力士たち】 まずは、学生横綱に輝いた4年で主将のトワードルジ・ブフチョローンがすくい投げで勝利し、相手に傾いた流れを食い止める。さらに「無我夢中で前に出た」という同じく4年の新川大楽(だいらく)が寄り倒しで続いて、2勝2敗のタイに持ち込んだ。 大将は、斎藤一雄監督が「気持ちが強い」と起用した2年の杉本弘樹だ。相手の主将を突き落として、チームに3年ぶりの団体優勝をもたらした。日体大は予選を負け知らずで1位通過したものの、日大との準々決勝も大将戦にもつれ込んでいた。その大将戦も制した杉本は「持ち味の突き押しの相撲が取れた」と満足そうに振り返った。 日体大では初めて個人、団体の2冠を獲得したブフチョローンは「今までしてきた努力が報われた」としみじみと語った。選手たちから胴上げされた斎藤監督は「最後まで選手を信頼していた。1年間、このためにずっと取り組んできた。最高です」ととびきりの笑顔を見せた。【武藤佳正】