EVのストレスを爆速解決。巨大トラックをも30分でフル充電するステーション
これでEVの悩み解消! 普及しつつあるEVですが、ガソリン車と違って常に充電時間の問題がつきまといますよね。フル充電から走りきれる距離の範囲内ならよいものの、いざバッテリー充電となると、ゆるりと待てる人でなければイライラが募ってしまいます。でも、そんなストレスから自由になれそうな最新技術が登場していますよ。
オーストラリア発の爆速充電ステーション
このほどNotebookcheckは、オーストラリア西部のピルバラ鉄鉱山などで採掘を進めるFortescueが手がけている、「Fortescue Zero」のゼロエミッションプロジェクトについて報じました。 元々はディーゼルエンジンで動いていた240トントラックを、1.9MWhの巨大なバッテリーパックで動く仕様に改造。その充電ステーションに6MWというパワフルなチャージャーを装備します。 この新たなチャージャー整備は、オーストラリアの再生可能エネルギー庁(Australian Renewable Energy Agency)が全面支援。1000万オーストラリアドル(約9億6400万円)の補助金を受けて、来年から稼働する予定なのですが、なんと巨大な240トントラックのEVを、わずか30分で充電完了してしまいます。これはTesla(テスラ)のV4スーパーチャージャーと比較して、5倍速の充電スピードを実現するということですから、トンでもないパワフル性能ですよね。
EVの課題解決につながるか?
いまEV業界は、充電時間にまつわる課題を解決すべく、多方面から取り組んでいます。バッテリーを充電するのではなく、さくっとフル充電されてるバッテリーに交換してしまうというアプローチもあり。逆に、もうバッテリ充電に時間がかかるのは覚悟のうえで、その充電の待ち時間を充実させられるようにしようというアプローチだって、国内外で推し進められていたり…。 とはいえ、Fortescueが開発したパワフルチャージャーは、モータースポーツ界で磨かれたテクノロジーを応用し、正面から充電時間の大幅短縮を目指す取り組みなんだとか。すでに250基のチャージングステーションを配備して、全トラックをEV化する目標まで掲げられているそうです。この流れが一般車向けにもくれば、グンと充電時間が短くなることに期待できるやも~。 Source: Fortescue via Notebookcheck
湯木進悟