【バスケ日本代表】渡邉飛勇「ジャック・クーリーのような存在に」 “グルー・ガイ”が見せるチームファーストの精神
東京五輪&W杯のリベンジへ
昨年は直前で負傷離脱し、W杯の舞台に立てなかった渡邉。個人としての悔しさはあっただろうが、どんな時でも大切にしているのは“チームファースト”の精神だ。 「ケガはありましたが、ワールドカップ前の代表合宿で自分がやり切ったことは誇りに思っています。全身全霊を尽くしたと思っているので。ワールドカップでプレーした選手たちを誇りに思っているし、今も『チームのため』が一番です。いつも考えていることです」 代表選考がかかる強化試合でも、あくまで「チームのため」に試合に臨んだという。 「コンペティション(選考)もいいけど、今日は勝ちたい気持ちだけでした。争いは全然考えなかった。最後の12人のチーム(に残る)のためにプレーするのも良いけど、今日は勝ちたいという気持ちだけでした」 東京五輪のメンバーには選ばれたものの出場機会はなく、チームも全敗で終了。パリ五輪は個人としてもチームとしても雪辱を目指す舞台となる。予選ラウンドで戦うドイツ(同3位)やフランス(同9位)にはサイズの大きい選手が多く所属しており、どれだけインサイドで食らいつけるかが勝敗のカギを握ることは間違いない。 「(オリンピックでのインサイドのマッチアップは)やってみないと分からないですし、だからこそ僕がここにいると思っています」 どんなに泥臭く大変な仕事だとしても、チームの勝利のためなら自己犠牲を厭わない。NBAなどでは“グルー・ガイ”と称され、勝利には欠かせない役割として認知されている。アカツキジャパンの“グルー・ガイ”となり、勝利を呼び込むピースとなれるか。渡邉飛勇のプレーを、パリでも見てみたい。
滝澤 俊之