【春高バレー】2年連続で挑む東京学館新潟 チーム内の“甘さ”から勝てない時期続くも…執念でつかんだ全国への切符!
“勝利への執念”で春高への切符つかむ!
そして迎えた11月3日。春高の県予選決勝に挑んだ学館。 第2シードの新発田中央を破って決勝に進出した勢いのある関根学園を相手に、学館はこれまで積み重ねてきたものをいかんなく発揮する。 第1セット、相手にフリーでスパイクを打たれても、体を投げ出してレシーブ。 相田がコート外に出たボールを追い、アンダーハンドで返したボールは大きく弧を描き、ネットに触れて相手コートに落ちた。 チームで意識してきた“勝利への執念”が形になった瞬間だった。 第1、第2セットを連取して、春高への切符に王手をかけた第3セット。ここで躍動したのがケガに苦しんできた齋藤だった。 セットポイントを手にした学館。しかし、齋藤を含むブロッカーが反応していたものの、相手エースの意地のスパイクで1点を返される。 「絶対に決めてやろうという1年間の思いがあった」と齋藤。 相手にサーブで狙われたが、セッターの相田にきれいにレシーブを返し、最後はコートの中央から自ら相手ブロックを打ち破るスパイクを放ち、優勝を手にした。 「最後に恩返しをしたいという思いで打ち込んだ」 こう話す齋藤の目は赤くなっていた。
全国制覇へ!課題のレシーブを重点的に練習
しかし、チームにとってはここがゴールではない。 春高全国大会まで1カ月を切った12月12日。学館の練習には県予選前以上の熱気があった。 相田は「最後の大会という気持ちを全員が持ち、絶対に勝つんだという気持ちを前面に出して練習ができている」と語る。 さらに、県予選で出た課題の修正にも取り組んでいる。 速いコンビバレーを展開する学館にとって、レシーブをしっかりとセッターに返すことがチームの生命線だ。 「レシーブが乱れるとうちのチームは厳しいので、レシーブを安定させることを重点的に取り組んでいる」と相田は話す。 レシーブは重点的に練習し、特にアタッカーが台の上からスパイクを打ち込みレシーブする練習には時間を多く割いている。 練習中も、「レシーブはしっかりとコートの中に上げるように」と渡辺監督は指導を徹底。スパイクを打ち込むテンポも意図的に速くしている。 相田はその意図について「初戦の対戦相手の鳥取中央育英は、速いテンポの攻撃をしてくると思うので、その中でも、しっかりと自分たちの攻撃の形をつくれるように、動きの確認や素早い動作の確認を中心に練習している」と明かしてくれた。 鳥取中央育英は、8年連続8回目の出場で、直近のインターハイでベスト16に入った強豪。コンビバレーを展開できたときの爆発力がある。 齋藤は鳥取中央育英の印象について「速いバレーで、なおかつ粘り強くて学館と似ていると思うので、我慢比べで負けないようにしたい」と、闘志をむき出しにする。 初戦の鳥取中央育英を破り、学館が目指すのは、チームの過去最高成績ベスト4を超える、全国制覇だ。 相田は「落とせる試合はないので、絶対に勝てるように一戦一戦、練習してきたことを出せるようにしていきたい」と意気込む。 チームの歴史を変えるため挑む春の高校バレー全国大会は、1月5日に開幕。学館も開幕日に初戦を迎える。 (NST新潟総合テレビ)
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