【春高バレー】2年連続で挑む東京学館新潟 チーム内の“甘さ”から勝てない時期続くも…執念でつかんだ全国への切符!
県高校総体では逆転優勝も…勝てない時期続く
チームに暗雲が立ちこめる中、迎えた6月の県高校総体。決勝の相手は、1月の1・2年生大会と同じ新発田中央となった。 主力の齋藤を欠いた学館は、デュースの末に第1セットを落とす。 高さで劣る学館だったが、「頭を使って相手のブロックをかいくぐるトス回しを意識した」と話すセッター・相田のトスを、春高全国大会のコートに立つことができなかった選手たちが打ち切り、得点を重ねる。結果、第2・第3セットを連取し、逆転で優勝を決めた。 夏のインターハイでは予選トーナメントを突破し、一筋の光が見えたように思えたものの、決勝トーナメントの初戦で敗退。 その後も、練習試合や大会で勝てない時期が続くこととなる。
勝てない理由は“甘さ”…チーム引き締め直し春高県予選へ
試合の序盤は得点でき、第1セットはとれても勝ちきれない…。キャプテンの相田は渡辺健太郎監督とも相談し、勝てない理由を探った。 その結果、見えてきたのが、チーム内にあった“甘さ”だった。 相田は「どうにかなるだろうという気持ちが全員にあって、詰めが甘いという試合が多かった」と話す。 3年生最後の大会である春高県予選を前に、相田はチームを引き締め直した。全員が“春高出場”という目標に向かって一つになり、普段の練習もさらに質の高いものに。 「絶対に負けない」という執念がチームに芽生え、学館伝統の粘り強さに磨きがかかり、競った場面でも焦ることなく、練習試合でも勝つことが多くなったという。
復帰した齋藤 大黒柱・エースとしての責任芽生える
さらに、長い間コートの外からチームを見ていた齋藤が復帰。 「周りがどんどん伸びていって、自分が置いていかれているという不安があった」と振り返るが、齋藤はその気持ちを練習にぶつける。 また、これまでの試合を分析して見えてきたものがあった。 それが二段トス(レシーブが乱れ、セッターが定位置から上げられなかったトス)を打ち切れないという課題だ。 斎藤は「チームで1人は二段トスを打ちきれる選手が必要」と感じ、練習に励んだ。 「最初は正直、周りに引っ張ってもらう部分が多かったが、自分が引っ張っていかないといけないんだなと自覚を持って試合をしている」と、チームの大黒柱・エースとしての責任も芽生えた。