国内初、がん免疫研究施設が開所 本庶氏がセンター長 京都大
京都大は12日、がん免疫療法に関する国内初の研究施設「がん免疫総合研究センター」を開所した。これまで大学構内に点在していた研究室を新たな施設に集約した。本庶佑センター長は記念式典で「2050年に人類を救う(新たな)がん治療法の開発を目指して活動したい」と述べた。 研究施設は地上5階、地下1階建てで、延べ床面積9500平方メートル。2~5階に研究室を設け、らせん階段で各階をつなぐことで研究者の交流を促し、新たな研究成果の創出を目指す。地下1階に動物実験室、1階にホールを備える。 センターに所属する研究者や職員は10月時点で108人。総事業費は90億円で、国の補助金や大手製薬企業からの寄付を充てた。設計は建築家の安藤忠雄氏が手掛けた。 式典に来賓として出席した京大iPS細胞研究所の山中伸弥教授は「研究施設で活躍する若い研究者の仕事ががん克服につながると信じている」と祝辞を述べた。