“推し絵師”さんが会社の後輩…?鬼上司と後輩、SNS上の交流で知らぬ間に励まし合う二人の物語【作者に聞く】
虎太郎(@K0TAR0o0)さんは「COMICポルタ」(イースト・プレス)にて「思春期お坊ちゃんと万能執事」を連載する漫画家。商業連載のかたわら、SNS上でも精力的に作品を公開し、Xのフォロワーは3.2万人(2024年10月2日現在)を数える。 【漫画】本編を読む 「社員がフォロワーな話」は、虎太郎さんがSNSで公開したオリジナル作品。主人公は会社員として働く一方、プライベートではSNSで絵師として活動。その絵師の熱心なフォロワーの一人が実は主人公の上司で……という物語だ。お互いの素性を知らずに、SNS上で温かいメッセージのやり取りが繰り広げられてゆく同作を描いたきっかけや作品の裏話などについて、作者の虎太郎さんにインタビューした。 ■上司が推し絵師の正体を知る日は来るのか…? 漫画家の虎太郎さんが手がけた最新作は、SNSでの交流が現実世界とつながるという意外な展開が話題だ。物語のきっかけについて、虎太郎さんは「ありそうでなさそうな話を描きたい」という思いから生まれたと語る。実際の経験も影響しており、学生時代に友人に絵柄でSNSアカウントがバレたことが発端となった。SNSの世界では身近にフォロワーがいる可能性もあるという感覚を強く感じたことが、この物語の着想につながったそう。 本作の描写にあたり、最も苦労したのは登場人物それぞれの視点を描くことだという。現実の顔とSNS上の顔が異なる人物が多いため、キャラクターの内面を細かく描写することに難しさを感じたそうだ。「SNSでは素を出しやすい一方、現実では他人に対して仮面をかぶっている。そこをどう描き分けるかが難しかった」と虎太郎さんは語る。 物語の中心となるのは、主人公の上司である黒川が、実は主人公の絵師アカウントのフォロワーだったという事実。二人はお互いの素性を知らないまま、SNS上で温かいメッセージを交わしているが、現実世界ではすれ違いが続いている。今後二人が互いの正体に気づくのかについては、まだ決めていないというが、読者の想像をかき立てる展開が続く。興味がある人は、ぜひ一度読んでみてほしい。 取材協力:虎太郎(@K0TAR0o0)