獲得を後悔? プレミアリーグで大苦戦する新戦力10人。やっぱり難しい? 早くも頭を悩ますのは?
FW:キャメロン・アーチャー(サウサンプトン)
生年月日:2001年12月9日 今季リーグ成績:7試合1得点0アシスト 今季プレミアリーグに復帰したサウサンプトンが大苦戦を強いられている。自陣からのビルドアップのミスを突かれて失点する姿は毎試合のように見られており、それを補う攻撃力もない。実際に得点数は第7節終了時点でリーグワーストの4ゴールに留まっている。 この得点力不足の原因の一つとなっているのが、新エースとして期待されているキャメロン・アーチャーの適応不足だろう。スピードに優れた22歳のFWはポゼッションよりもカウンターの方が活きるタイプで、ラッセル・マーティン監督が志向するポゼッションサッカーにフィットしているとは言い難い。 実際に敵陣へと押し込んだ際にはなかなか脅威となることができず、日本代表の菅原由勢も構える最終ラインからの縦パスのレシーバーとしてのポストプレーもあまり得意とはしていない。特に痛恨だったのがマンチェスター・ユナイテッドとの第4節で、33分にアーチャーがPKを外したことで試合の流れが相手に大きく傾き、結果として0-3の大敗を喫した。 他の試合でも決定機逸が目立ち、第6節からはスタメン落ちとなっていたが、アーセナルとの第7節ではロス・スチュワートの負傷交代によって27分に途中出場。すると、55分にプレミアリーグでは移籍後初ゴールを決めた。ただ、このゴールも背後に広大なスペースがある状況でのカウンターであり、リーグ5番目にポゼッション率の高いサウサンプトンのサッカーにフィットできるかどうかはわからない。
MF:マヌエル・ウガルテ(マンチェスター・ユナイテッド)
生年月日:2001年4月11日 今季リーグ成績:3試合0得点0アシスト マンチェスター・ユナイテッドは第7節終了時点で14位と苦しんでいる。このまま低調なパフォーマンスが続くのであれば、エリック・テン・ハフ監督のチームは今後残留争いに巻き込まれる可能性もある。 そんな絶不調のチームに救世主のごとく迎えられたのがマヌエル・ウガルテだった。32歳のカゼミーロが年齢による衰えか、コンディション不良なのか明確な原因は明らかではないが、開幕からパフォーマンスが芳しくなく、中盤でのボール奪取能力が持ち味であるこのウルグアイ代表MFにはその代役として期待されていた。 ところが10月の代表ウィーク直前の2試合は、テン・ハフ監督が積極的にターンオーバーをしている状況にも関わらず、FCポルト戦とアストン・ヴィラ戦の両試合で出番なしに終わった。このことからも指揮官からの信頼を得ることができていないのが現状だ。 プレミアリーグで初先発となったトッテナムとの第6節では、チーム全体のパフォーマンスが最悪だったこともあるが、ウガルテ自身のパフォーマンスも物足りなかった。 テン・ハフ監督のチームは中盤の選手の個人技によるプレス回避が求められているが、カゼミーロと同じく、ビルドアップを得意としている選手ではない。そのため彼のところから局面を打開することが難しく、ボール非保持の場面でも後手に回るタックルが多かった。 パリ・サンジェルマンとの交渉が長引いてしまったことで、マンチェスター・ユナイテッド加入が8月30日と、移籍市場最終盤になってしまったことも新天地での適応に苦戦している理由の一つだろう。5000万ユーロ(約80億円)の大金で獲得しただけに、何としても戦力に組み込みたいところだ。