ジョコビッチにいまだ残る3年前のトラウマ オーストラリア入国時に「また自分を連れていくのでは…」
男子テニス元世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチ(37=セルビア)が、オーストラリア入国時には今も“トラウマ”がよみがえると明かした。6日付の同国紙ヘラルド・サンが報じた。 ジョコビッチは新型コロナウイルスのワクチン未接種により、22年の全豪オープン(メルボルン)に出場できなかった。当初は過去の感染歴を理由に隔離なしの入国が許可されたとしていたが、手続き書類の不備などで空港で拘束され、入国管理ホテルに隔離された上で最終的に強制送還された。 3年間の入国禁止処分も受けたジョコビッチは、オーストラリアの感染対策変更により出場可能となった翌23年の全豪で通算10度目の優勝を達成。昨年の同大会にも出場し、ベスト4だった。しかし、ヘラルド・サン紙のインタビューでは「直近2回の入国でパスポートコントロールを通過するときに、移民局の誰かが近づいてくるのではとトラウマがよみがえった」と告白。「パスポートをチェックする人が、また自分を連れていくんじゃないか、拘束するのではないか、それとも無事に通してくれるのかと。そんな感覚があるのは否めない」と心情を語った。 入国審査が厳格だった3年前の騒動について、ジョコビッチは「正直、恨んではいない」とも話した。23年全米オープン以来の四大大会制覇を目指す今年の全豪は12日に開幕。前週に開催された前哨戦・ブリスベン国際では準々決勝で敗退したが、「引退する前にもう一度あそこでタイトルを獲得したい」と王座奪回を誓った。