2024年のインテリアトレンド 3選
「ファロー&ボール」は、色彩と装飾の分野で業界をリードしているブランド。イングランド南西部ドーセットに本社を置くこの会社は、1946年から塗料を製造しており、私たちが家に求めているものに応える、豊かな色彩の塗料や壁紙を手作業で作ることに取り組んでいる。だからこそ、色とインテリアのトレンドに関する彼らの専門的な洞察に私たちは耳を傾けるべきなのだ。25年以上の経験を持つ「ファロー&ボール」のカラー・キュレーター、ジョア・スタッドホルムが来年のトレンド予測を発表した。
「これから1年のインテリアは、バランスがすべてです。その総合的なテーマは、非常に私的で私たち自身にとって心の底から安心だと感じられる快適な空間を作ることに重点を置くことになるでしょう。私たちの家が環境にやさしく、丁寧に作られていることが最も重要なのです」と、ジョアは説明する。 では、3つのトレンドを掘り下げてみよう。UK版「ハウスビューティフル」より。
クレイトーン
クレイカラーの土っぽさは、安心感のあるインテリア空間を作るのに役立つ。優しく温かみのある色合いは、主張しすぎることなく安らぎを与えてくれる。かつて好まれた白やグレーなどのニュートラルカラーに代わる、よりソフトで居心地のよい色として、クレイトーンを検討してみては?
色彩の専門家がこう表現しているように「陶器をつくる際の粘土のような穏やかでリッチな色調は、不安定な時代に生きている私たちを優しく包み込んでくれる」。 私たちが以前にも増してこのような色調を選ぶようになったのは当然のことなのだ。
仕上げの組み合わせ
2024年にはますます人気が高まると考えている技術的な手法だ。異なる塗装仕上げを組み合わせることで部屋に奥行きを出し、面白みを持たせ、家をよりユニークなものにする手段だと言える。
ジョアは、ウルトラマット仕上げとフルグロス仕上げを組み合わせることで意外性のあるモダンな雰囲気を演出するテクニックを試してみることを提案している。表面仕上げを組み合わせたインテリアにすることで、入ってくる光の反射が異なるため、光によるインパクトをより表情豊かにすることができる。 彼女は、キャビネットのようなアクセントになる部分を際立たせるためにフルグロス仕上げを選び、壁や漆喰のような建築の細部には別の仕上げを使うといった使い分けをすすめている。