「バカ野郎!」と先輩からお叱りも Jリーガー電撃引退の島川俊郎が「後悔は全くない」と語る訳【独占インタビュー】
引退発表翌日にYouTubeで「どうしても許せないことがあった」と説明
プロ16年目を迎えたMF島川俊郎は、今季移籍した徳島ヴォルティスの一員として、開幕全7試合に出場していたなか、4月1日に現役引退を電撃発表した。「どうしても許せないことがあった」。自身の公式YouTubeチャンネルで引退の理由をそのように語ったなか、改めて「自分の決断に後悔は全くない」と、次なる人生に向けて前を向いている。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・小田智史/全2回の1回目) 【写真】「こんな段幕初めて見た」 サポーターがスタジアムで掲げた「抗議の横断幕」 ◇ ◇ ◇ 柏レイソルユースで育ち、DF酒井宏樹(浦和レッズ)、MF武富孝介(ヴァンフォーレ甲府)、FW指宿洋史(アデレード・ユナイテッド)らと同期の島川は、トップチーム昇格を果たせず、ベガルタ仙台でプロキャリアをスタート。3年間出番がなく、東京ヴェルディ(当時J2)やブラウブリッツ秋田(当時JFL)への期限付き移籍を経て、一度は仙台に戻り、再び移籍した秋田(当時J3)で2014年にJリーグデビューを飾る。 その後、レノファ山口FC、栃木SCを渡り歩き、17年に恩師の吉田達磨監督が率いるヴァンフォーレ甲府へ加入すると、27歳にしてJ1リーグ初出場。甲府と大分トリニータで2年、サガン鳥栖で3年を過ごし、昨季限りで契約満了となったなか、今年1月に徳島の一員となった。 吉田監督と再び同じチームとなり、開幕から7試合連続で出場していたなか、徳島は3月31日に成績不振により監督解任を決断。翌4月1日に増田功作ヘッドコーチが暫定監督に就任することが発表された2時間後、「チームの状況が大変な中で自分勝手な決断でチームに迷惑を掛けて申し訳なく思っています」と島川の電撃引退がリリースで伝えられた。 島川は翌日の4月2日、自身の公式YouTubeチャンネルに4分44秒の動画を投稿。引退の理由に関して、「どうしても許せないことがあったからです。僕の思いはすべて(岸田一宏)社長にぶつけましたし、昨日(4月1日)の朝、チームメイト、コーチングスタッフ、トレーナー・マネージャーの方々には自分の思いは伝えました」と、言葉を選びつつ説明した。島川はすべてを言い切ったのか。 「チーム内のことは、外部には言ってはいけない。自分としては、あれ以上チームのことに触れる気はないです。自分の言いたいことは社長や強化の方々に言えたので、自分の決断に後悔は全くないですが、選手たちに迷惑をかけてしまったのは本当に申し訳ないと思います。ただ、今はもう次に進むために切り替えていて、すごくすっきりしています」