松任谷正隆と小原礼が語る、前人未到のバンドSKYEの最新アルバム『Collage』後編
人生をどう終わるのか、希望のバンド
静かな伝説 / 竹内まりや 流れているのはこの番組の後テーマ、竹内まりやさんの「静かな伝説」です。 メンバー4人とも1951年生まれ。もうすぐ全員73歳。それぞれがソロのアーティスト、ミュージシャン、プロデューサーとして時代を築いてこられた4人ですね。レジェンドの4人。でも再結成じゃないんですよ。もともとのバンドは3人で、そこに松任谷正隆さんが加わって、新しいバンドになって前作のときには新人のバンドって言っていましたからね。そういうバンドの2枚目のアルバムなんです。 70代を超えて何かを始めるということがどういうことかっていうのがおわかりになる方が、たくさんお聴きになってらっしゃると思うのですが。今までやっていなかったことをやる。バンドでやる。しかも、こんなに落ち着いた心地いいバンドの新作アルバムというのは、僕は聴いたことないですね。新人バンドにありがちな粗削りさとか、落ち着きのなさとか、それぞれの気持ちの空回り方とか、そういう若さの持っているもろさ、落とし穴みたいなものは何もなくて、どの音も経験と年月とスキルというものがにじみ出ている。 でもね、自意識も自己顕示欲も出してないんですよ。年を取るということがこういうことなのか。大人になるということは、こういうことなのか。お互いをリスペクトしながら、自分の味を出している。松任谷さんが直すんだけども、聴かせないんだって言っていましたけども、あれは張り合わないんですね。若い頃だったら、松任谷さんが僕と小原は喧嘩しているって言っていましたが、そういうのがない。これこそが大人のロック、大人のバンドでしょうね。日本のロックシーンにはなかったのではないでしょうか。人生をどう終わるのか、希望のバンドであります。 <INFORMATION> 田家秀樹 1946年、千葉県船橋市生まれ。中央大法学部政治学科卒。1969年、タウン誌のはしりとなった「新宿プレイマップ」創刊編集者を皮切りに、「セイ!ヤング」などの放送作家、若者雑誌編集長を経て音楽評論家、ノンフィクション作家、放送作家、音楽番組パーソリナリテイとして活躍中。 「J-POP LEGEND CAFE」 月 21:00-22:00 音楽評論家・田家秀樹が日本の音楽の礎となったアーティストにスポットを当て、本人や当時の関係者から深く掘り下げた話を引き出す1時間。 OFFICIAL WEBSITE : OFFICIAL Twitter :@fmcocolo765 OFFICIAL Facebook : @FMCOCOLO radikoなら、パソコン・スマートフォンでFM COCOLOが無料でクリアに聴けます! →
Rolling Stone Japan 編集部