全国高校ラグビー福島県大会 聖光学院が6年ぶり2度目の頂点 学法福島下し全国へ
福島県高体ラグビー兼全国高校ラグビー福島県大会は2日、いわき市のハワイアンズスタジアムいわき(いわきグリーンフィールド)で決勝を行った。聖光学院が14―0で学法福島を下し、6年ぶり2度目の頂点に立った。聖光学院は12月27日に大阪府東大阪市の花園ラグビー場で開幕する全国大会に出場する。 第2シードの聖光学院は前半、素早い展開から2トライを奪った。試合を通して第1シード・学法福島の攻撃をはね返し続け、無失点で試合を締めた。 ■聖光学院、磨いた堅守「花園で勝つ」 1年生中心FW奮起 2日に全国高校ラグビー福島県大会を制した聖光学院は、初戦敗退した2018(平成30)年大会以来6年ぶり2度目となる花園への切符を手にした。目指すは憧れの地での初勝利。県内、そして全国の強豪に勝つために堅守を磨いてきた。選手は「技術をさらに高め、大舞台で活躍する」と意気込んだ。 県北勢同士の死闘は雨の中で繰り広げられた。聖光学院が粘り強い守備から素早いパス回しでトライを狙い、学法福島は重量級FWを生かした伝統のモールで押し込む展開。
聖光学院フィフティーンは前半、相手の力強いモールを頭を低くした姿勢でしのぎ、2トライを奪って勝利をたぐり寄せた。 今年の聖光学院は1年生が半数という若いチームだが、昨年顧問に就任した元ラグビー日本代表の宇佐美和彦さん(32)らの指導を受けて猛練習に励んだ。味方がキックを蹴って相手がボールを取った後に一列になってラインを上げる「キックチェイス」や、ボール保持者に対して必ず2人でタックルする練習を徹底し、良い守備から良い攻撃につなげるラグビーを構築してきた。 決勝でもその成果を発揮。相手が得意とするモールも1年生中心のFW陣が奮起し、最後までゴールラインを割らせない堅守ぶりを見せ付けた。ピッチで試合を見守った宇佐美さんも「よく粘り抜いた」とたたえた。 6年前は1回戦で徳島県代表と対戦して敗れた。県勢も2017年の郡山北工以来1回戦を突破できていない。「全国の強豪は技術もそうだが、貪欲で勝ちへの執念がある。残りの期間で選手のメンタル面を上げていきたい」と佐藤忠洋監督(50)。主将の木村倭(やまと)選手=3年=も「花園での1勝を目指して練習に励む」と全国の壁を打ち破るつもりだ。