岡林も根尾を開幕スタメン争いのライバルだと意識している。 「今は根尾さんのほうが打っていて、アピールは根尾さんができている。根尾さんのしっかりと練習して結果を出す部分を見習いたい。でも、外国人（の来日）が遅れているということで、レフトの位置が空いているという話も聞く。根尾さんがアピールしていることで自分のライバルがもう一人増えた。尊敬している部分もあるが、ライバルの部分もある」 　その心意気やヨシである。 　根尾と岡林の競争がチームにプラス効果をもたらす。 　ただ、高代氏は、機動力を打ち出すチームの問題点がこのゲームの中で見えたという。6回二死一塁から阿部寿樹が左中間を破るタイムリーを放ったが、送球間に三塁を狙ってアウトになったのだ。2点差とし、さらに続く追撃チャンスを潰すボーンヘッド。外野のボールが中継されホームへ送球されたのを見て三塁を狙ったが、まだ阿部はほぼセカンドベース上だった。 「機動力を使うには積極性が大事だが、もっと大事なのは判断力。オープン戦だから先を狙うのはわかるが、本番でできないようなことをしていても意味がない。カットマンが投げた瞬間に、まだ阿部はセカンドベースを回っていない。得点差、打順を考えても、あそこは無理に三塁を狙うべきではなかった。機動力を使いたいのならば、判断力を磨くことが大事になってくる」 　機動力を磨くには判断力も向上させねばならない。 　開幕まで残り22日。3月26日の広島との開幕戦に与田監督はどんなメンバーをスタメンに並べ、どんなチームに仕上げているのだろうか。